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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第二十章:種を蒔く

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大喜利大会開催に向けて

 VividColorsヴィヴィッドカラーズ本社ビル、(きょく)ノ塔、中会議室。

 伊吹(いぶき)紫乃(しの)(みどり)琥珀(こはく)、そしてマチルダとキャリーがそれぞれパソコン画面を見つめながら話し合いを行っている。

 伊吹が代表して、視聴者から寄せられた大喜利の回答を読み上げる。


「未来から来たロボット、子供部屋にあるタイムマシンの出入り口はどこ?


 おもちゃ箱の下。押し入れの奥。カーテンの裏。


 食べると特殊な能力が身に付く食べ物がありますが、同時に重大な欠点があります。その欠点を教えて下さい。


 おいしくない。食べると死ぬ。ゲップが止まらなくなる。


 人口が増え過ぎた国が、やってはならない政策を打ち出した。何をした?


 隣の国に攻め入った。罪を犯したら全員死刑。男と女が年に一回しか会えないように川のこちらと向こうで住む場所を分けた。

 これって織姫と彦星に掛けたのかな? ちょっとだけ面白いと言えなくもない」


「イブイブが思ってた以上にレベルが低いんじゃない?」


「……そうだね」


 マチルダは「チキチキ! 第一回全国顔寄せ大喜利大会ぃ~~~!!」の出場者選別の為の大喜利問題の回答を目にして、この世界のお笑いレベルが低過ぎる事を再確認した。


「面白い奴が勝ち! 面白い奴が偉い! 一番面白い奴が優勝! 特別面白かった奴が新しくVtuner(ブイチューナー)デビュー! 集え大喜利武者共!!


 って言ったはええけど、面白い奴がおらんから困っている、と」


「仰る通りです、はい」


 マチルダと伊吹のやり取りを見て、元日本人転生者であるキャリーが苦笑いを浮かべる。


「そもそも漫才は見掛けないし、コント番組もないし、お笑い重視のトーク番組もないですもんね。

 ボケとツッコミもあんまり理解されないように思います」


「そうなんだよねぇ。落語文化も継承者が少ないみたいだし。

 落語に関しては紙で資料が残ってはいるんだけど、間や話し方や動きなんかは分からないからなぁ」


 世界人口が激減し、なおかつ男性の比率が極端に低くなってしまった影響で、様々な文化が消滅してしまった。

 当時は写真は一般的でなく、音声や映像を残す技術もなかったので、当時の文化や風習を再現するのはとても難しい。

 そこで転生者として新たな文化として打ち出し、世間へ浸透させたいと伊吹は考えているのだが、なかなか思い通りには進められていない。


「テレビ局とタイアップして、東京国際会議場を押さえて、後は参加者を決めるだけ?

 その参加者選びが一番重要やろ!」


「仰る通りです、はい」


「お笑いなんて簡単やろて(おも)てたんやろ?

 大喜利は誰でも出来るもんちゃうで! 関西人舐めとんのか!!」


 マチルダの元関西人としての血が騒ぐ。

 なお、現在のマチルダは白人美少女であり、関西人の血は一滴も流れていない。

 そして、この世界の関西人はマチルダほどお笑いに命を懸けていない。


「しゃあないからうちがこの世界でお笑いのカリスマになったるわ」


 マチルダがお笑い道を極めようと決意しているのを見て、伊吹がマチルダへと付けた侍女から待てが掛かった。


「お嬢様は安藤真智(あんどうまち)としてすでにお顔を知られています。

 伊吹様がお笑いを広めたいお気持ちは十分理解しておるのですが、お嬢様がそのままのお姿で視聴者の前でお話されるのはどうかと思われます」


「……そう言えばそうやったわ」


 安藤真智は安藤家四兄弟の妹という設定になっているので、安藤子猫達の憧れである。ゆるりクラフト生活の発表の際に、声も公開済みだ。

 その真智が関西弁でボケやツッコミを武器に暴れ回るのは、伊吹の体面的に非常によろしくない。


「それでは、アバターを別で用意するのはどうでしょうか?」


 琥珀が紫乃の提案に頷いてから、さらに提案を被せる。


「声は合成ソフトを通せば男性の太い声にも、女性の低い声にも変える事が出来るはずです」


 マチルダが演じるお笑いアバターを、安藤真智と同時に出演させなければ、一からVCうたかたラボで声のデータを収録する必要もない。

 その場でマチルダがマイクを通して話せば良いだけだからだ。


「じゃあアバターも声も男性にしてほしい。

 スーツ着てる金髪の坊主頭で筋肉ムキムキのアバター」


「それは米国人男性なのですか?」


 翠の問い掛けに、マチルダが首を振り、手元にあったスケッチブックでラフを描いていく。


「うわっ! ダイス振ってる時の後ろにある額縁じゃん」


「再現度高いですねぇ」


 マチルダの手元を見て、伊吹とキャリーが関心している。


「とりあえずアバターを用意して、大喜利の回答でお笑いを少しでも理解出来るっぽい人だけを集めた限定生配信で合宿を開催しよ。

 で、何回か合宿をした後で改めて東京国際会議場に呼ぶ出場者を決めるってのはどう?」


 マチルダの提案を受けて、皆が了承する。


「その合宿の参加者から新たなテレビスターが現れたら儲けもんって事やな」


「今のところ、謎の金髪マッチョアバターが引っ張りだこになる未来しか見えないんだけど」


「そん時はそん時って事で。

 イブイブにはツッコミを練習してもろて、ツイストパーマあててスカジャン着て、いずれは歌手デビューしてもらわなアカンな!」


「いや、もうデビューしてるんだけど」


「ちゃうやろ! そこはオーソドックスでええから何でやねんってツッコむところやろ!」


「あー、もう始まってんのね……」


 ノリノリなマチルダに押され気味の伊吹。

 この二人から、どんなムーブメントが起こされるのかと見守るキャリーなのだった。

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歌舞伎はどうなってるんだろう? なくなってるのか、歴史上の始まりの女歌舞伎に戻っているのか?
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