ガチポルノ 第10話 ~国王暗殺②~
”殺すしかない、俺が。国王を――――――――――――”
姫を殺し、その死体を利用しようとする国王。実の娘に手を掛けるなど決して許せる行為ではない!!
<<肉体蘇生>>発動中のヤツを、必ず討ち取ってやる!!!!!!!!!
国王は奪った。実の娘の命を。その私欲のために。
俺は、絶対に殺さなくてはならない。
――――――その罪を、彼自身の身で償わなせなければ。
国王は姫の死体を蘇生中だ。背後から襲えば気付かれることなく殺害ができるだろう。
いや、冷静になるんだ、俺。ここで不利に立ち回っては全てが台無しになる。
護衛の男は蘇生の様子を見守っている。
まだ俺は姫でないとバレていないが、ここで妙な動きを見せれば、次は仮性包茎のちん皮まで剥がされてしまうだろう (もっとも、今の俺にペニスは無いのだが。笑)
護衛の男……アイツさえなんとかなれば……!!
俺は沸き立つ怒りを抑え、情報を整理する。
・<<肉体蘇生>>にはまだ時間が必要
・俺を姫だと思っている
・姫のことを、長剣をディルドに使いたがるほどの淫乱女だと思っている
・俺の体を性的な目で見ている
クソ……一体どうすれば……!
すると、ある一筋の考えが金玉に響く。
そうだ、俺が入れ替わったのはこの為だ!
"この方法"で、あのスカーフェイス野郎を出し抜いてやるぜ!
俺は、二歩、三歩と護衛の元に近づく。
大丈夫だ、まだ気づかれていない。
「どうかなされましたか、姫様」
あ……あの……私……こんな経験(顔面騎乗位で男を窒息死させる経験)初めてで……ほら……こんなに濡れちゃって……
俺は護衛の手を取り、俺の股間に充てがう。
ペニスの切断面から滲み出ている組織液は、愛液のように湿っている。最高の再現度だ!
さあ…… "この方法"、即ち色仕掛けだ!!!!!!!!俺の話に乗れ!!!!!!
「……お疲れですか姫様?熱でもあるのでしょうか?」
ッッッッッッッ!!!!!!!!
その甲冑の下はドエロ金玉パンッパンの性欲チンポの癖に……ッ!!平然としやがって……!!!
忘れていた。コイツが仕えている国王は最低のクズ野郎だ。ドクズに使えるのもまた、最低のゲロクズ野郎ということだ。
使えないやつだ……!このまま蘇生の時間を待つわけには行かん!!!!!!
今 こ こ で 国 王 を 殺 す !
俺は股間を擦りながら国王に突撃し、怒りを快楽に昇華させる。
竿はないためパワー不足だが、作業中の国王なら十分急所を狙える―――――!!!!
死ね!!!!!!!!!!!!!この腐れ外道が!!!!!!!!!!!!!(脳内で発言(陰キャなので大声を出し慣れていない))
――――――――――<<猛毒精子>>!!
ド ン ! ! ! ! !
国王にザーメンをぶっかけんとするその瞬間、窓から大量のどす黒い霧がなだれ込む。
黒い霧は部屋を砕き、寝室の壁には巨大な穴が空いた。
これも国王の能力……!??否、この悍ましい雰囲気は一体……!!?
「なんじゃ!?」
「また曲者か!!!」
国王は蘇生の手を止め、護衛の男は素手で身構えた。
窓に目を向けると、巨大な黒いスカーフを纏った男が宙で揺らいでいた。
男の背後に見えるどす黒い闇は、周囲の光を吸収し、背後の景色は歪んでいる。
”根源的恐怖―――――――――――”
その姿から発せられる異様な空気は、その場にいる全員の本能を震撼させ、動きを完全に封じた。
国王は、男の姿を見ると、そのシワだらけの顔を一層歪ませ、ミルフィーユみたいになる。
そして、霧に伝播する恐怖の中、かろうじてその口を開いた。
「き……貴様は……黒魔術師……!!」
「いかにも。俺が全人類から生殖機能を奪った黒魔術師だ。」
そして男は言った。
「―――――――ここに転生者が来たと聞いたが。」
つづ
け
俺が目当てだと!???一体どういうことだ!????




