愛しの「 」さんへ
初めまして。初めてなのに「愛しの」なんてつけてごめんなさいね。あなたにとっては大勢のうちの1人かもしれないけれど、私にとっては唯一なのだから許してちょうだいね。
まず私のことをよく知ってもらうために自己紹介からしないとね。私の名前はルーナよ、綺麗な響きでしょう?両親が愛情込めてつけてくれたのよ。とても気に入ってるの。
ごめんなさい、こういう手紙を書くの初めてだから何を書くかとても悩んでしまうわね。そうね、じゃあ次に私の良いところをアピールしようかしら。私の良いところはね人の気持ちにかなり寄り添えるところだと思うわ。周りの人が喜んでいたら隣で同じくらいかそれ以上に喜ぶし、悲しんでたら隣で慰めているんだけど私の方が泣いちゃって苦笑いされちゃうのよね。あら、よく考えてみると、あまり良いところになってないかもしれないわね。
うーん、そうね、他には歌を歌うのが得意よ。小さい頃からよく歌を歌ってたわ。友達の前で歌ったら、感動して泣いてくれた子もいたのよ、それがとても嬉しかった。あなたにもいつか聞かせてあげる、って言っても素人だからあまり期待はしないでね。
それでね、例えばよ?例えば、もし、今あなたが私の手を取ったとしたら、私は絶対に泣くと思うわ。
泣いて喜ぶのかもね、もしかしたら悲しみの涙かもしれないわ。
実はよく分からないの。もちろん、手を取ってくれたら受け入れるわ。そういう運命だったのねって。でもね、その時はきっと家族のことを思い出すわ。両親はね、小さい時から私に愛をたくさんくれたの。とても優しくて、大好きな人たちよ。それにね、私には姉がいるんだけど、とっても可愛くて優しくて、努力家なのに謙虚で、本当に尊敬してるの。姉も私を想ってくれてると思うわ。私は家族が大好きで、ずっと一緒にいたいのよ。
それなのにね、何故だかたまにあなたと行きたいと思う時があるの。一緒にいたいと思っているのに、離れようとしてるなんて矛盾してるっていうのはわかってるのよ。
たくさん愛を貰ってるはずなのに、突然本当に愛される資格があるのかしらって不安になるのよ。私は本当に必要なのかしらって思う時があるの。ごめんなさいね、自分でも面倒臭いと思うわ。でもね、別に見た目が良いわけでもないし、素晴らしい功績を残したこともないし、特別な才能があるわけでもないのよ。
あなたとはもちろんまだ会ったこともないし、あなたと行く世界がどんなところなのか想像もつかないけど、もしあなたについていったらこれ以上愛を欲することはなくなるわよね。だからこんな面倒くさい女じゃなくなると思うの。
でもね、こんな手紙を書いたからって、すぐに迎えにきてっていう意味じゃないわよ。ただ自分の気持ちを整理したくて、こうやって文章にしてるの。
でもこんな長々と文章を綴る前から自分の中ではもう決まっていたでしょう?
誰かにまだここにいても大丈夫だよって言って欲しかったんでしょう?
ごめんなさい、やっぱり私面倒臭い女だわ。
だから、まだゆっくりしていてね、愛しの「しにがみ」さん。
初めて文章を綴りました。拙くてごめんなさいね。