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~幕間の物語 正道~

えっと。


どうも。ロイドです。




え。レイカさんじゃないのか。

と言うか、そもそも別の人が話すにしてもそれは主人公であるホープさんではないのか。ですか?


...



「すみません。」


「? 誰に謝ってるんですか?ロイドさん。」


一応、レイカさんは居ます。


えっ。


「王道転生者は一人で「俺TUEEEE」してろ」?

そんなことを言われても俺、まだ弱いですよっ!?


第一この前初登場!

それと同時にあの主人公。ホープさんにあのおっかない森へと連れられ、レイカさんと二人で囮させられーの。デカいハチやらゾンビなドラゴンとか、色々追われましたよ。


まぁ、勝ったよね。


けど!けどさぁ!


6割はレイカさんですからね?


いや、マジですから。


え?

「転生者だったら大体「俺TUEEE」じゃないの?4割?ビミョー。」

だって?


「悪かったですねっ!?ビミョーで!」


「あの、だからロイドさん。誰と話してるんですか…?」


ま、まぁ。転生者でも世界によるって事だと思います。それで納得してほしい。かな。


さて、現在(いま)について話すんだけど。


今はレイカさんに色々と「特技」とか「魔法」だとかについてを聞いては実践すると言う一種の訓練をしています。


何故そんなことを。


なんて聞かれる前に理由を言うと。

理由はいたってシンプルかつなんの捻りもなく。

大きく分けて二つだ。


一つ

「頼れる人を頼る。この大切さを思い知ったから」


と言うもの。


単純に「仲間」や「人」。それに頼れるのがどれだけありがたいか…。とは言え、恐る恐る話を聞きに行った「希望屋」。そこに居た二人に会えたのが本当にありがたかった。何より、ホープさんはかなりあれだが。レイカさんが頼りになりすぎる。


そこで二つ目!


「レイカさんはカッコ良くて!可愛くて!強い!あと、出来れば付き合いたい!」



…はい。というわけで。

己の欲望に素直になりつつ、レイカさんからしっかりとこの世界についてや技術を教わって成長!そんでもっていつか二人に「木手黄帽」の恩を返そう!と言うわけです。


更に言うならレイカさんはこの街にある士官学校。つまり騎士を目指す者の学校の生徒。


何が言いたいのか。


…ぶっちゃけ、情報と技の宝庫だ。


と言うことである。


別段、この世界の支配とかそう言うのは考えてないからね。


むしろ、これから目指す「冒険者」の道と、俺が此処に来る理由になったあの事件。そこから「他の人が来ていないか」。「その転生者を探してみる」。と言う目標。それを果たすためにそれを成せるだけの知識と経験。力が必要だ。


「レイカさん!お願いします!」


「分かりました。では…いきますよ!」


てなわけで鍛練。


しかしレイカさん、ホントに学生かよ…。


強え!


一撃一撃にしっかりと重量がある!

それに太刀筋一つ一つに迷いが無い。

多分「攻撃を通すところを決めている」のだろう。


ゲーマーで言うところ。

彼女は格闘ゲームの「決め打ち」をしているのだと思う。しかし、本来ならば「決め打ち」は「行動を読まれればアウト」と言う欠点があるのだが、このレイカさんの「決め打ち」は慎重で一つ一つが此方の行動の弱い所を突いてくる。確か17か18くらいの女の子なのに胸がおっ…じゃないよね。そこじゃなくて。強いんだよ。俺がまだまだとは言え強い。


ーシュラァッー


「うおっ…」


そして、また一撃。今度は俺の前髪を掠める


「…殺す気ですかっ!」


「半分!訓練とは言え舐めていてはダメですからね!」


「くぅーっ、スパルタぁっ!」


単純に強いんじゃない。

これは何度も何度も模索して来た強さだ。

先程から言っている一撃の「重さ」。そして「速さ」。生半可にやって辿り着けるもんじゃない。だけどまだ強くなりそう。そんなオーラを感じる。


…まだ初心者の俺は追いつくための努力をしないといけないわけだ。


この世界で、俺が今持つ目的を果たす為にはきっと「戦う」事は前提条件になる。勿論、あの事件で死んでいた人達が、友達が。俺みたいに運良く優しく、頼れる人達に出会えている訳ではない。


…俺は運が良かった。


「はぁっ!」


ーガチンッー


鍛練中。

迫りぶつかるレイカさんからの攻撃。

その中でグルグルと回る思考回路。


押し出される自分の体。


「ぐっ…レイカさん…まだまだぁ!」


立ち上がる。


頑張らないと。


こうして出会えたレイカさんやホープさんの為にも。この国の為にも。


何より


"あの時の人達"が今の俺の考えていた通りに来ていて、目指す道がこの世界に対する害悪だった時。同じ「転生者」である俺は、それを止めなければいけない。


ある意味「世界を守る」か。

そんな勇者みたいなこと、俺に出来るかは知らないけれど。俺の恩返しは、そのくらいしないと払いきれない。


まぁ、主人公じゃないけれど。


"主人公っぽい"事をしてみるつもりです。


カッコ悪いと言われたとしても。




「セイッハァァァァァァァァ!」


「っ!?ロイドさん、それはっ!?」



だから、二人や皆にはこれからも俺を見ていてほしい。俺、やって見せますから。

ロイドさんの短編。


これはまた今度も書いていく。かも?

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