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~迷子・遭遇・腐敗~


(ロイドが森に吹き飛び迷子になっている頃)


ス)「はぁっ…はぁっ…やらかした…やらかしてしまったぁっ!もーっ!」


セ)「すごい飛んでいきましたよね~。彼~。変なところに飛んでいって無いといいんですがーあっ」


ードベッ(転)ー


整備がされていない、でこぼこの道を急いで走る二人。その途中、間の抜けた声と共にセリスがその場でずっこけ転がる。


ス)「ちょっ。大丈夫?」


セ)「はい~。平気ですよ~。」


スノウはセリスの元に駆け寄り、手を差し伸べー

セリスはその手を取ってその身を起こす。


そして、二人はまたロイドが吹っ飛んでいった方に駆け出していくのだった。





(…視点はロイドに戻り、名も知れぬ森の中)


植物)「ギャースッ!」


ロ)「うわっほぉぉぉぁぁぁぁぁっ!?」


怪鳥)「ゴギャァァァァァ!」


ロ)「うっそぉぉぉぉっ!?」


知らない地、その何も知れぬ森の中。

1人魔物に追いかけ回され、道無き道を駆け回る。


ロ)「くっそー!なるべく魔物に見つからないように動いてたのになんで普通に見つかるんだよーっ!」


依然として森を抜けられそうな雰囲気はゼロ。

しかも此所の魔物はどれも身体機能の何かしらが異常発達しているらしく、必死に気配を殺して動いてもすぐに見つかってしまう。


とにかくロイド…俺は草先を揃え、腰辺りまで伸びる草の根を掻き分け進む。すると落ちてきた場所のように、木々の生えている感覚が開けた場所に出た。そしてその場所の真ん中に一つ。目を見張るモノがあった。


洋館だ。それもそれなりにデカイ。


ロ)「なんだ…此処。こんな危なっかしいトコにこんなの。」


魔物)「ゴァァァ…!」


ロ)「っと、やべ!取り敢えず身を隠さないと追いつかれるよな。無断は申し訳ないけど中に入ってやり過ごすか…!」


後ろから迫る魔物の声に押された俺は、洋館のドアの前へと向かい前に立つ。そして流れのままドアノブに触れ、回す。


ーガチャリー


と、音が鳴りドアは開く。

よかった。俺は、鍵はかかっていなかったことに安心しながら、少し古めかしい空気と、ホコリっぽさのある建物の中へと足を踏み入れた。


洋館の中、入ってきた玄関は広く。

正面にはそれらしく二手の形で上に伸びる階段、両手側には奥まで続く廊下があった。


ロ)「お邪魔…しまーす……。」


明かりはあまり点いておらず、その明かりの代わりに外から溢れる太陽の光が廊下などの窓から差し込み辺りを照らし出している。そのため窓から離れた所は薄ら暗く、何処かおっかない雰囲気を醸し出していた。


ロ)「…ま、まぁまぁ!身を隠す程度であまり長居はしないし?ましてや、こんな典型的なお化け屋敷とか、そんなのはない……はず。だよね?」


入ってきてなんなのだが、俺はお化け屋敷だとか、心霊スポットだとか。いや…それだけにとどまらないのだけど、とにかくこう言うところは苦手だ。


何はともあれ、このまま玄関に居るワケにもいかない。


ロ)「……奥。行くか。」


俺は正面玄関から目と鼻の先にある階段。の、奥。どうやらそちらにも通路があるらしく、扉があるのでそこへ歩み寄った。


ロ)「…こう言うのは鍵がかかってるのが常なんだけど…。どうかな…っと?」


ーガチャリー


鍵はかかっていなかった。

此処に入った時と同様、扉はさらりと開いた。


ロ)「マジか…お邪魔しま…す…。」


開くならば奥に。

そんな考えで、おっかなびっくり進んでみる。

先には廊下が続いていて、両サイドには等間隔で部屋への扉がポツポツあった。が。それ以前に最初とは違う…違和感が目に入る。


ロ)「明かり点いてるよな…ここ。」


そう。明かりが点いている。

最初の玄関とは打って変わって部屋の扉の合間合間に壁掛けの明かりが配置され、どれも火が灯っていたのだ。


しかし、そんなものに今気が付いたところで何になるわけでもないのもまた事実。不気味な雰囲気に生唾を呑みながら、俺は廊下を数歩進み、まずは見てみることからと。左手側にある扉のノブに手をかけた。


瞬間。

俺の手先がノブに触れた時だった。


?)「だぁぁぁぁぁぁっ!」


ロ)「うわぁぁぁぉっ!?」


叫び声と共にドアがこちら側に開き、続けて俺に向けて現れた影が突進してきた。


無論。


ロ)「ぐはっ!?」


不意打ちのため見事にヒット。だが突進…タックルの勢いは止まらず、対抗側にあったドアをに俺は背中を打ち付けられた。


ロ)「な、なんだなんだっ!?なんだってんだよっ?」


突然のことでモロに食らったから割りと痛かったが、衝撃でフラフラと回る視界と頭を抑えながら何とか起き上がり、俺は目の前に現れたのに目線を向けた。


?)「あ、あれ…人?」


そこには、15くらいの女の子が居た。

ブロンドヘアで、濃い蒼々とした目。

昔のちょっと生まれの良い感じの子が着そうなドレスを身につけた…そんな子だ。


?)「だ、誰…?」


ロ)「いや!それ俺の台詞でもあるから!?」


?)「うひゃあっ!?」


ロ)「あっ…ごめん!いや、いきなりタックルされたもんだからつい…。」


?)「…それは、ごめんなさい。つい…その。私、ちょっと警戒してたから……。」


おどおどと慌てた様子で少女は言葉に困ったような表情を見せる。取り敢えず、これは話を聞いてみた方が早そうだ。俺は少し腰を落とし、少女と同じ目線にしてから話を振ることにした。


ロ)「突然ごめんよ。取り敢えず俺は「シエン=ソル=ロイド」。ロイドって呼んで。君は?」


?)「サンドラ…「フォレス=ウル=サンドラ」。えっと…宜しく…?」


ロ)「サンドラ…か。宜しく。ところでこの洋館は君の家?」


サ)「……うん。そうだけど。今はそうじゃない…。」


自分の家なのに「今はそうじゃない」?

サンドラの返答に違和感と言うか。妙な気配のようなものを感じた俺は首をかしげる。


今はってなんだ。自分の家だって言っても今は違う?なんだってそんな変な言い方するんだ?


ロ)「……」


まさか。


サ)「な、なに…?私の足とか、何か着いてる…?」


ロ)「……ほっ。」


サ)「なんなのよっ!?」


良かった。"あれ"じゃない。

俺はそれを確認して「ふぃー」と、情けないけど間抜けな溜め息を吹いた。


え?

何を確認して、何が"あれ"じゃないんだって?

いや、ほら。サンドラの口調からして「幽霊なの」とか言われたら怖いし。足元に影とかあるかどうかを確認したんですよ。


…ビビりだね?

……すいません。お化けばっかりは無理なんです。



ロ)「……あれ?」


しかし。確認して幽霊でない事を確認し、ほっと安心したのもつかの間。俺の目の前に別の方向から危機が訪れる。


サ)「…………」


ロ)「へ?」


サンドラの足元。

そこには確かに影がある。そして、しっかり足もある。


一見なにも問題は無い。無いのだが…。


一つ。一つ。だ。


ロ)「何。この影。少しフワッとしてるとこあるけど。」


すっと視線を足から上げ、申し訳なさそうに立つ少女の背中に回り込む。するとそこにはー


ロ)「……こ、これっ!」


サ)「…………ぅぅ。」


生えていた。

なにがって。そりゃ。


ロ)「これ…"尻尾"だよね?狼の。」


サ)「うん…。」


"尻尾"だ。

それもフワフワの。


ロ)「あー。」


元の世界で生きてた頃。

俺も含めて学生の頃とかに皆がよーく遊んだゲームの中の"ソレ"。


サ)「ごめん。私、人狼なの。」


ロ)「あ。あー。うん。」


サンドラはそう俺に伝えると、髪を両手で軽く弄る。と、ピョコン…と獣の。狼の耳が出てきた。

…そう。出会ったサンドラと言うこの少女。彼女は人狼だったのです。


ロ)「……えっと。これ俺どうすればいいの…?」


サ)「どうするって…別に。何もしないから。安心して。」


「安心して」と言われた。

いきなり人外…いや、失礼だからやめとこう。

取り敢えずばったりと遭遇してしまったかつてのキャラクターの様な存在に。俺は引け腰+戸惑いを隠せず、自分でも分かるくらい不安を顔に出しながらサンドラに言葉を放つ。


ロ)「けど、人狼って人を騙して襲う生き物って聞いてるんだけど」


サ)「普通の人狼ならね。私たちは違うけど。それに、仮に私がそれをするにしても。さっきも言ったように「今は」それどころじゃないの。」


ロ)「その「今は」ってなんなんー


「今は」と言うのは何か。

と俺が口にしようとした時。サンドラが切羽詰まった顔でそれを手で止めてきた。口を遮られた俺はすぐにその手を払い


ロ)「んんん…っ!ぶはっ!何するんだ!」


声を上げた。だが、彼女は俺の言葉に行動の理由を答える事なくただ


サ)「静かにして。」


と返す。


そして、サンドラは何かを聞き取るように耳を動かした後「来る」と呟き爪を伸ばして廊下の先を見据えて構えを取り始めた。


ロ)「来るって、何が?」


サ)「後で説明するから。ロイドも戦えるんでしょ。早く構えて!」


まだ理由も知らないゆえ、まだ動かずにいる俺に少しイライラしたようにサンドラは俺に準備をするよう急かしてきた。


俺はそれに従い剣を抜く。するとそう間もしない内にヒタヒタと何やら素足で木を踏むような音が、廊下の奥から俺の耳に聴こえ始める。


ロ)「もしかして、これ聴いて準備って言った?」


サ)「それ以外あるわけ無いよ…。」


次第に音が近くなる。


俺達は近付いてくる音がするその方。明かりが点きながらも薄暗い廊下の先を見つめる。


ービタリー



そして音の主であろうモノは俺達の前にその姿を現す。


ロ)「……な、なんだよコイツ…!」


その見た目は黒い何か。としか言えない。


ただ見るに堪えないぐらい見た目がキツい。

人の形に近いが原型が定まっておらず、グズグズと何かの混ざるような液体音を体から立てている。

何より、黒い何かは生き物等が腐ったような臭いを出しているのか。イヤな臭いが鼻を突いてくる。


黒い何か)「おおぉぉぉぉおおおおぉぉ…ん…!」


サ)「来た…っ!いくよ…!」


ロ)「あぁもう!後で説明してもらうからね!」



狭い廊下の中。戦いは始まった。





…続く。

森で迷子になる夢とか。

その森で変なものに出会う夢。そう言う経験結構あるんですけどあれ…大人になった今でもたまに見るんですよね。


そう言う日はかなりうなされて朝に汗だくになったりしてます。


怖い夢とかは見るのに、楽しい夢は社会人になってから見る頻度ちょっと減ったなぁ。と思うこの頃です。

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