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~新しいメンバー?~

(店内)


「…と言うわけでして、宜しくお願いします。レイカさん。」


「あ…あー。はい。」


どうも、私です。レイカです。


スゥー


何っ!?どう言うこと!?

今回は何気に国の問題が絡んでると受け取って良いの!?


と言うか、身内の事とは言えこのセリスさんの過ちと昔のホープさんがうっかりしてた装備の管理が今回の問題を招いたってことだよね!


てか二つの過ちでここまでなるの!?

転生者ってホントに怖いよ!なんなのそれ!


あーーーーーー!



「……頭…痛いなぁ。」


私はグルグルと思考を回して現状を飲み込もうとする。が、あまりにも間抜けと言うか、セレストを滅ぼした人がなんであれ。そうなる原因を作ったのが目の前の二人みたいなもんだと言うことに頭痛が走って理解が追い付かない。情報量も地味に多い。


えっと、なんだっけ。まずはー



そう。ホープさんが知らない魔法使いみたいな人を連れてきたんだ。さっき聞いたけど、「魔導士」とか言ってた。


名前は「セリス=リィ=フェルト」。


多分だけど見たことあるよね。映像だけど。

スノウさんに思いダストン帽を使った時だったか。


取り敢えず、ホープさんが帰ってきた時を振り返ってみよう。




(20分前)


「ただいま戻りましたぁ~。」


「あ、お帰りなさい。ホープさ…ん?」


お店に帰ってきたホープさんは隣に誰かを連れてきていた。


「新しいお客様…ですか?」


私は聞いた。


「いいえ。こちらは私の組んでいたパーティーの元メンバー。「セリス=リィ=フェルト」さんです。まぁ、セリスさんとでも呼んでください」


いや、お客さんじゃないんだ。あ、でも来てくれてる理由がなんにせよお客さんではあるけど。


…て言うか。普通○○さんとでも~。ってご自身から言ってもらうことですよね。ホープさん。


「はい。隣のクロウさんの知り合いと言いますか…昔の旅仲間でした。セリスさんです。どうぞ宜しくお願いします~。」


自分で"さん"付けないでくださいよ…

と言うか、ホープさんの紹介の仕方に動じてないところ。うーん、そもそも反応してない辺り慣れてるのかな。どっち道どこか頼りない人だなぁ。


それが私のセリスさんに対する印象だった。


「それでホープさん。セリスさんはどうして此処に?帽子を買うとかじゃないってホープさん言ってましたけど。」


「あー。それはですねぇ?」


「はい。」


私が相槌を打ちながら答えた時。セリスさんがホープさんの前に出て両手を上に広げながら口を開く。


「私、ここで働くことになりました~。」


「はぇ?」


…急すぎて思わず情けない声を私は上げてしまう。

しかし、すぐに首を左右に振って我を取り戻す。


「な、な。いきなり過ぎませんか!?ホープさん!セリスさんが言ってることって事実ですかっ?」


「ええ。これには少し訳がありまして。」


「なら説明お願いします。」


(カクカクシカジカ)





……………


そして、今に至るわけです…。



「要するに。自分の住んでいた所がヤバい人に滅ぼされて、自分だけではどうしようもないから此処に来た。と。」


私は説明を受けた後、最初にも伝えた痛む頭を回して私なりに組み立てて口にする。


「そうなります。すみません…。私、魔法以外はてんでからっきしでして~。」


私の口にしたことに対してセリスさんは申し訳なさそうに頷き、苦笑いを浮かべる。


……


ロイドさん、つまり私たちの知る転生者とは違う別の転生者が現れて暴れた訳か。


「すいません、ホープさん。ちょっとー」


「はい。良いですよ。私はひとまずセリスさんにアレコレ教えたりしますので自由にしてもらっても。」


ホープさんは私が言いたいことをすぐに察したのか、言い終える前に外へ出ることを了承してくれた。なんだかんだよく見てくれているらしい。


「ありがとうございます。あまり遠くには行きませんから。」


私はそう二人に告げて店の外へ出た。


「……」


まさか、こんなにも早くにホープさんが言っていた事に遭遇するとは思わなかった。


ホープさんが言っていた事。そう。

「転生者」の「可能性」と「危険性」の事である。


私は最近手に入れたスマホを取り出して見つめる。


確かこれもこの世界にやって来た転生者が広めたものだ。


「…………」


こうして、色んなものを伝えてくれた人も居て、逆にセレストを滅ぼした人みたいに悪い人も居る。


ーそしてー


その要因を作るのは当人こそあれど、まずそこに住む私たちのようなこの世界本来の人間が大きく関わる。


そう話していた。


私が最初に出会った転生者のロイドさんは元々優しい人だっただけに、ショックだ。


ましてやそのロイドさんは自分と同じ様な人を探すと言っていたし、彼がこの事を知ったらと想像すると…胸が締め付けられる。


似たような立場だと言うのに、歩んだ道は真逆。

ロイドさんは人を助け、それとは逆にセリスさんの話の人は国を滅ぼした。沢山の死者を作りながら。



取り敢えず、

今は悩んでいるばかりじゃ居られない。

それに、今からどうこう出来る様な状態ではないし。


今はこの事を頭に残しつつ、保留にしておこう。


ふぅー。考えはまとめられた…かな?


まずはセリスさんに色々教えなきゃ。


考えすぎて疲れた私はこうして店に戻る。

店内からは二人の声が聞こえてくる。昼とは違い賑わいは無くなったからか、多分昔話でもしてるのだろう。


そう思っていた。


「戻りました~ぁあ?」


中に入るまでは。


「あ、あのっ!これ本当にお店の…」


「イエース!そうですよセリスさん。こちらのハイレグアーマーが店内の装備となってましてぇ。」



あの。

いくら此処に来たのがほぼ初めてみたいな人にアレコレ教えると言って、こんな恥ずかしい装備させるクズが此処に居るとは。


私は無意識。自然と拳を握る。

そして低い姿勢になりセリスさんに恥をかかせているクズの懐に急接近をかけ、踏み込む。


「なぁにしてるんですっ…かぁぁぁぁっ!」


「なっ!レイカさんっ!?もう戻ってたんでー」


ードゴムッ!ー


「ぐほぉう!?」


ホープさんの横腹に渾身のヘビースマッシュが決まる。


「どぉほぁぁぁ~っ!」


ーゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…ガスンッー


「ぐはっ!?」


今日はピエロ姿じゃない分、ただのイケメンが床に転がる絵面が完成する。


この後、私は子鹿のように寒さと羞恥心で震えるセリスさんを元の服装に戻させた。


全く。何をさせてるのかこの変態は。




何はともあれ、お店の仲間が増えました。

何やら一つ大きな問題が出てきたけど、取り敢えず今日も平和な一日が過ぎていきました。


あ、ついでにもう一回くらいホープさんは殴っておきます。



…続く

今回は新しい帽子の出番は無し。


一応ホープさんが帰りに「風来帽」(1話参照)を使ってます。

(劇中では書いてませんが。)


皆さんは装備品を大事に保管しましょうね。

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