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機動機兵ブレリア「戦場の絆」  作者: キジ白のやまちゃん
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第098話 「それぞれの思惑」

すみません…下書きで新たなキャラの所、アロン大佐の台詞で、名前を◯◯のままにしてました…


職場で昼休みに書いてたら名前を忘れて◯◯にしてたんです。


茶色の機体のパイロットの名前は「アトル・チャック」

階級は中尉で26歳です。

MUC212.7.25


 昨日は何も起こらなかった。いや、戦闘は続いていたが、アロン大佐達の小隊は出現しなかった。


撤退は10時と決まった。10時までアロン大佐達が来なければ良いのに…


「今日も来なければ良いなぁ…」と俺が言うとラッハ中曹が


「何だ?クロ、怖気付いたのか?」と言っている…


「そう言う訳ではありませんが…俺達の任務は、無事に部隊を基地から脱出させる事じゃないですか。だったら、部隊が無事に撤退できた方が良いじゃないですか。」


「まぁ、そうだな…」




 しかしと言うか、やはりと言うか…例の小隊が現れたとの連絡があった。しかも、こちらが出発する直前である。


 どこからか情報が漏れているのか?味方にスパイがいるのか?タイミング悪く、敵の部隊が攻め込んできたのだ。


 こちらは撤退準備をしているから、戦闘できる態勢ではない。


 とは言え、俺達は戦闘準備はしていた。ギリギリまで粘って、基地の守備部隊が撤退した後に出発する予定だったからだ。流石はクーナさん!



「みんな!出撃するわよ!」


 中隊長(クーナさん)の命令により、目撃情報のあった地域へ向かう。


 現地に到着後、クーナさんはアロン大佐達を発見した警戒部隊とコンタクトをとり、俺達はABLMを輸送車から降ろした。


 既に戦闘は始まっていた。


 警戒部隊は、昨日のうちに3師団と交代していたし、近くには後退援護の部隊もいる。


 後退援護部隊の3師団の一部が、攻撃をしてきた敵1個連隊規模の敵と戦っているようだ。


「アロン大佐達の小隊の、概略の居場所が判明したわ。直ぐにそちらに向かってくれだって!結構好き勝手に暴れてるみたいね…」


「よし!行こうか!」とリジル中尉が張り切る。


「私は中隊指揮車から指揮をとるからね。レイア軍曹は110mmキャノンを装備し、リジル中尉と同行して。昨日のミーティング通りよ。」


「分かりました。射撃の統制もリジル中尉で良いんですよね?」


「ええ。レイア軍曹、無理はしないでね。」



 俺達はABLMⅢ型に乗り込み現地に向かった。


 戦闘隊形は、先頭の中央が俺、右後ろがラッハ中曹で左後ろがダーイン中曹だ。後ろにスナイパー2機の変則的な編成となる。



「敵をレーダーで捕捉!中隊指揮車の音源標定アームを展開して!」クーナさんが命令する。


 中隊指揮車のアームを展開し、地面に刺して標定準備をしていた。地面から伝わる音により戦場の機体を標定するのだ。


「レーダーのアンテナ展開!みんな、指揮車の座標を転送するわよ。」


「確認しました。小隊は引き続き前進します。」とリジル中尉が答える。


「敵までの距離、約4km。敵機は4機。恐らくアロン大佐達だと思うわ。常に指揮車とデータリンクさせておいて!みんな、気をつけてね。」


 俺達は、敵の方へ向けて進んでいく。



***********************



「アロン大佐、前方、敵ABLM小隊ですね。5機?変な編成だな…」


「ティル、先頭を行ってくれ。アトルは右に展開しろ!俺が左に行く。」


「了解しました。」


 アロン大佐達も戦闘態勢に入った。


「たった5機で俺達に向かってくるとはな…命知らずもいたもんですね。」とティル少佐は不敵な笑みをもらした。


「しかし、俺達だと知っての5機だろ?一応は警戒しろよ。クルタナ達だったら試せるな…この新しい腕が通じるのかどうか…」



 アロン大佐達も、警戒しながら前進していた。



***********************



「敵は約1km前方。警戒を厳にして!スナイパーに気をつけるのよ!」


 クーナさんが注意喚起する。


「さて…この敵部隊はアロン大佐達かな?」とダーイン軍曹が呟いた。



「敵、約500m!敵は確認できる?」


「音と土煙はみえるけど、機体は確認できませんね…あっ!いた!見えました!真ん中に赤い機体、赤から右200mに紫、左200mに茶色です。もう1機は確認できません。」


 ダーイン中曹が報告する。


「結構バラバラで攻めてきたな…真ん中がティル少佐で、右がアロン大佐か…紫色は、確かに変な腕をしてるね…」


「クロ、映像を指揮車に送って。」


「了解。転送した。」


 赤い機体がバズーカを撃ち込んできた。俺とダーイン中曹の間付近に弾着し、爆音が上がる。


「クロ、紫色、確かに多重関節よ…肘から肩までが多重関節になってるわね。」


「了解!だいたい構造はイメージ出来た。あとは実際に見てみないと対応出来ないな…」



「クロ、位置を入れ替えよう!俺がティル少佐とやりたい。」とラッハ中曹が申し出た。


「了解しました。俺は紫色のザリガニを相手します。」


「俺は茶色か…強化戦士かな?」


「スナイパーの位置を確認したら教えてくれ!俺とレイア軍曹で射撃する!」



 それぞれの相手、それぞれの任務を確認する。


 アロン大佐のクロノス対策は通用するのか?クロノスは対応できるのか?


 戦場で、それぞれの思惑が交差する。


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