表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機動機兵ブレリア「戦場の絆」  作者: キジ白のやまちゃん
8/105

第008話 「名 物」

少し短いけど、08話を完了しました。


書き溜めたものが少なくなって来たため、投稿ペースが落ちると思われます…(ー ー;)


 (のち)に「前9年戦争」と呼ばれる戦争も終結し、束の間の平和を楽しんでいる。


 戦争は我がトロイア共和国の勝利で終わり、戦後の賠償交渉を政府間で行った。和平交渉の第三国として、強大な中央都市国家「ネクタル連邦国」と隣国の「アッカド共和国」が介入したようだ。まぁ、政治的な難しい事は、俺にはよく分からないのだが。



 部隊配属から半年以上が経過した。

 戦争後、俺は本島の北端に近い基地(ベースキャンプ)である「キャンプ アルメン」に駐屯し大隊のABLM(エーブラム)の整備をしているが、俺はいつの間にか大隊どころか連隊、いや…基地で有名人になっていた…


 そう…「犬型ロボットを連れている整備兵」として…


 で、この犬型ロボットが市販品と違い丈夫でかなり賢いと言う噂が広がり「自分にも作ってくれないか?」との申し出が一時期殺到したのだ。


 もちろん無理なので断っている。パイロット用のAIを使っているのがバレたら処分ものだし…


 作るには値段が100万G(ゴールド)はかかると言って断りを入れている。まぁ、市販品の性能の低いAIを使えば、似たようなものは作れるが…


 一度?かな?盗まれそうになったらしいが、ガイアの運動能力で逃げてきたそうだ。


 ガイアのカメラの録画映像から盗もうとしたヤツは分かっているので、忠告しておいた。


「盗んでも映像をPCに飛ばせるし、更にGPSで場所も分かるから無駄だ」と。


 GPSは付いてないけどね…



 ガイアは整備工場では『ワン!』としか言わない。しかし、俺の部屋に戻るとお喋りである。


 半年以上も一緒にいる。

 今では親友と言っても良いだろう。



 けど、こいつ(ガイア)の目的は何なんだろう…俺と一緒にいるだけで達成できるものなのか?

 

 整備で俺が ABLM(エーブラム)を動かす時も、自分をABLM(エーブラム)にセットしてくれとも言わないし…




 時が経つにつれ、俺よりも「犬型ロボット(ガイア)」の方が有名になり、俺のあだ名がガイアの「飼い主さん」になってしまった…


 昨日なんて、知らない幹部に「おっ!飼い主くんじゃないか!」と声を掛けられたり…



 ABLM(エーブラム)整備の仕事の方は、ガイアがサポートしてくれるから完璧である。


 周りに誰もいない時はガイアから整備のアドバイスをしてもらえるので、俺の整備の腕は良いと評判になっているみたいだ。


 ABLM(エーブラム)は現在、II型まである。Ⅲ型は現在開発中らしい。


 まだ1型も基地には多数あり、我が2大隊にも3中隊の1、2小隊と4中隊の1小隊は、まだ1型である。


 しかし、1型とII型は共通部品も多く流用の可能な部品も多い。まぁ、フレームが共通だからII型と言っても1型のマイナーチェンジ程度なのだ。


 なので、たまに整備専門部隊に後送するとII型にアップグレードしてくれる時があるし、今は逐次II型への換装整備をやっている。


 構造もほとんど同じで共通部品が多いので、整備で困る事はない。しかし、現在開発中のⅢ型はフレームから新規設計らしいので、Ⅲ型を整備するためには整備教育を受けに行かなければならないだろうな…



 基地で名物となったロボット犬「ガイア」を連れてABLM(エーブラム)を整備する日々は幸せだった。




 戦争は人間を不幸にする。


 平和な日々は、永くは続いてはくれないのだろうか…









 通貨単位の「(ゴールド)」ですが、1Gが1円と思ってもらって結構です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ