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機動機兵ブレリア「戦場の絆」  作者: キジ白のやまちゃん
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第052話 「 後 退」

 仕事が忙しくなったのと、設定固めの為に更新できてませんでした。


 すみませんです…

 ミノア帝国側からの戦線布告により、開戦の火蓋は切って落とされた。


 戦線布告をニュースで見た者達は、口々にミノア帝国の悪口を言う。しかし、本当にミノア側だけが悪いのだろうか?


 確かに今回は、ミノア帝国が一方的に戦線布告してきた様に思える。しかし、これは昔から続く因縁なのでは無いだろうか?


 昔の事は分からないが…戦争と言うのは、どちらにも正義があるものだ。つまり、勝った方が正義であり、勝った方が自分達の正義を押し通すのだ。


 もう昔の因縁を知る人間もいないだろうに、虚しいだけの戦いを、いつまで続けるのだろう…


 とは言え…俺はトロイア共和国の国民であり軍人である。


 自分の国の正義を信じて戦うしかない。


 ミノア側から宣戦布告してきたんだ…正義は此方にあると信じて…




 ミノア帝国はクレタ半島の北に位置している。


 国境は、半島を切り離す様に設定され、東西約240kmの距離となっている。1個方面軍の防御正面幅は、最大で約30kmであるから、3個方面軍で防御するには広過ぎると言えるだろう。しかし、各部隊を、敵が必ず攻撃をしなければならない緊要な地域に配置する事によって正面幅の不足分を補うとともに、もしも予期しない様な間隙を攻撃をされたとしても、機動防御に任ずるABLM(エーブラム)主力の部隊が遅滞させ、予備隊を含む殲滅部隊の攻撃準備が完了するまで時間稼ぎをする。


 我が軍の部隊配置は、敵に面して左が第2方面軍、中は第3方面軍、右が第4方面軍となっている。


 先程も言ったが、敵正面全てをカバーしていない。しかし、敵も馬鹿では無い。自分達か不利になる地形を選定して攻撃してくるとは考え難い。なので敵の攻撃方向は、ある程度限定されていると見積もられている。


 我々の作戦は、その見積もりに沿って部隊の配分等を計画しており、3個の方面軍が重要地域の正面に防御陣地を構え、その後ろには第8方面軍と第10方面軍が縦深に配置され、後ろの2個方面軍は、現在は防御準備をしている。


 10月1日の戦線布告後に、ミノア帝国は国境を越えて進軍してきた。


 前方に配置された3個方面軍が守り切れたならば、後方の2個方面軍が我々の部隊を超越して国境まで押し返すのだが、我々が突破されてしまったら、後ろの2個方面軍が陣地防御をする事になる。

 

 前方で守り切るのが一番であるが、もし突破されるにしても後ろの2個方面軍が強固な防御陣地を作るためには、我々がなるべく時間を稼ぐ必要がある。



 開戦から最初の1週間は、激しい戦闘も無く小競り合い程度だった。敵も偵察がメインだったんだろう。


 しかし、10月10日以降は敵の主力が押し寄せてきた。やっとここでの生活に慣れてきた頃だったんだけどね…


 警戒部隊として前方地域に配置された第4歩兵連隊と、ウチの4大隊を含む増強部隊は、期待日数が1日だったにも関わらず、2日半耐えてくれた。


 警戒部隊の戦闘において、4大隊で離脱時に遅れた小隊が激しい戦闘となって死傷者が多数出ているとの噂話があった…


 第一線陣地守備部隊である第2歩兵連隊の増強部隊である我が第2大隊も、10月13日以降は戦闘が激化している。


 クーナさんが心配だ…中隊長自らが戦場に出ていると聞いていたから…



 大隊の仲間が…知り合いが段列に運ばれてくる。負傷をして段列の衛生班に後送される隊員を見て、やっと自覚した。



「これは戦争なんだ」と…



 整備の所用が無い時は他の班の手伝いをしていたが、戦闘が激しくなるにつれて武器、車両などの損傷や故障が増えてきて、かなり忙しくなっている。


 もちろんABLM(エーブラム)の故障も増えてきている。平時ならやらない様な応急的な整備をして戦場に送り出す。戦闘中に不具合が出ない様にと祈りながら…



 MUC211.10.15


 我々第3師団は、防御陣地を作った戦場を捨て、後退する事となった。


 3師団は良く戦った。しかし、左第一線となった第2師団が押し込まれ、次いで右の第4師団も徐々に後退てしまい、その影響で我々も下がる事になった。


 ここで後退しなければ第3方面軍が孤立する可能性がある。退路を遮断され、撃破されてしまう恐れがあるのだ。


「しかし…2週間しか持たんとはな…。」と、管理小隊長が呟いた。


「このままの勢いで…攻め込まれちゃうんですかね…」とレイア伍長が呟く。


「大丈夫!このままでは終わらんさ。」とナハス軍曹が願望にも似た事を言い、レイア伍長を励ましていた。



 俺達は、バタバタと段列地域の離脱準備をして、この地を後にした。


 遅滞行動をしながら下がると思っていたのだが、そんな事はせずに、一気に下がった。


 第8方面軍と第10方面軍へ、完全にバトンタッチをした。




 MUC211.10.18


 我々は現在、後退して後方地域にいる。


 後退した後は、損耗の多い第2方面軍と第4方面軍については再編成をしている所だ。我々第3方面軍は比較的に損害が少ない為、そのまま予備隊として運用される事となった。


 我々に与えられた任務は、現在陣地防御をしている2個方面軍の手薄な場所への部隊の差し出しや、各部隊の間隙及び予期せぬ場所から侵攻した敵に対しての攻撃など、色々な緊急事態に対応する事になり、やる事は多岐に渡る。



 後退してから直ぐに任務を与えられらた。

 

 偵察部隊から、敵1個戦闘団規模(増強された1個連隊規模)の部隊が、防御部隊の居ない地域を抜けて侵攻しているとの情報が入った。


 ここを抜けられると、防御部隊がいない為に素通り状態で半島の奥まで攻め入られる事になり、挟撃される可能性がある。


 各市町村についても無防備な状態であり、ここを守るために第3機兵連隊が主力となって阻止しに行く事になった。防御ではない。遭遇戦と言った感じか?


 此方が敵の進軍予想経路の情報を獲得し、敵部隊を目標として殲滅しなければならない。



 情報を分析し、会議が行われた。出発は19日の午前中となった…。束の間の休息だったな…


 もう、明日には出発しなければならないため、みんなバタバタど準備をする。と言っても、後退して到着したばかりなので、それ程準備する事はないけどね。


 俺達は、昨日納入された新型機のABLM(エーブラム)Ⅲ型を点検している。


 このタイミングで新型を受領って…まぁ、戦闘力の高いであろう新型を、早く部隊に渡してあげたいって言う上層部の気持ちも分からんでもないが…



 Ⅲ型は、連隊に12機のみ配備された。最初は、1個中隊全て(中隊長機を除く)をⅢ型に変更する案があったが、そうはせずに連隊直轄小隊に4機、各中隊長機として1機ずつ配備される事になった。


 なので、大隊には2機しか来なかったのだが、Ⅱ型と構造が違うために整備要領が分からないし、急に機種変更を言われてもパイロットも慣れないだろうから、これで良かったのかも知れない。


 1個中隊に集中配備すると、配備以外の中隊は、全く知識がないままに次に受領しなければならない。


 それよりは、中隊長機として各中隊にばら撒き、今から少しでも知識をつけてもらうって考えのようだ。整備員が育たないって言うのも有ったのだろう。


 今迄のABLM(エーブラム)とは構造が違うため、マニュアルを見ながらの作業だったので、かなり時間が掛かった。


 油圧とモーターのハイブリッドで、今迄のモーター主体のⅡ型とは全く違うのだ。


 これ、クーナさんが使うのか…コックピットは同じだが、操作性はどうなんだろう…


 新型受領が急遽だったため、今回の作戦では、各中隊長はⅡ型を使わせて欲しいと言う意見もあった。


 慣熟訓練もしていないので希望者はⅡ型を使う事になったが、3中隊長(クルタナ)は、早く慣れたいので今回から使うとの事であった。




 MUC211.10.21

 20日の午後に、先遣部隊の4大隊が敵と接触した。

 

 戦闘は膠着状態となり、夜間戦闘となった。先遣中隊となった第7中隊は、ほぼ壊滅してしまったとの事であった。


 元々4大隊は、開戦からの戦闘で損耗していた。7中隊は、実質2個小隊程度しか無かったため、作戦としては敵部隊に接触したならば、少し攻撃して主力を待ち、その場を維持して1・2大隊の超越をサポートする計画だった筈だ。


持ち堪えられないならば後退する事も許可されていた。



その後続の4大隊主力も大打撃を受けていると言う情報が入った。


 0200時頃には4大隊が後退し、主攻撃部隊の1大隊及び、我々2大隊が4大隊を超越して攻撃に入るための移動中に事件が起こった…



 事件と言うには…いや…信じたく無い事が…


 信じられない事が起こったのだ…








 下書きは書き終えてるんですが…

 8話分くらいの骨子も作っているんですが…


 すみませんm(_ _)m

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