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機動機兵ブレリア「戦場の絆」  作者: キジ白のやまちゃん
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第040話 「挑 発」

 また消えた…二度手間、三度手間です。


 やはりノートに書いてからの方が良いですね。骨だけ考えてこちらに記載すると、消えた時のショックが大きいです…(ー ー;)

 連隊 ABLM(エーブラム)競技会も2日目となった。今日はトーナメント方式の個人戦である。


 整備支援の方は、俺とナハス軍曹は行かなくても良くなった。


 昨日、レート整備班長から応援に行けと言われたのだ。


「クロ!明日、彼女が個人戦に出るんだろ?支援の方は、俺とバベルで行くから彼女の応援をしてこい。ナハスもダーインの応援に行けよ!」と、気を利かせてくれたのだ。レート曹長、優しい…


 ダーイン軍曹がナハス軍曹の義理の兄と言う事は、整備班のみんなは知っていた。だからナハス軍曹と2人で応援に行く事になったのだ。


 3中隊の選手の応援に行く。同じ大隊の4中隊の方は…まぁ、少しは応援する…と思う…


 直接声を掛けようと、選手の控え室がある格納庫に2人で向かう。


 すると、クーナさんとダーイン軍曹が、変な奴に絡まれているみたいだ。急いで向かうと


「ほぉ、これはこれは…噂の整備兵ですな。」と言ってきた。


「ダーイン軍曹、誰です?この人…」と小声で聞くと


「おや?連隊直轄小隊の俺の事を知らない人がいるとはねぇ…」


 知らねぇよ!何様のつもりだ?自分が有名人だと勘違いしてんのか?


「クロ、連直小隊のフォボス・アレス軍曹だ。」とダーイン軍曹が教えてくれた。


「しかし、こんなヘナチョコ整備兵に、精強3中隊が負けたって言うのかよ?俺がいた時よりも質が落ちたんじゃないか?ダーインよ?」と俺を指差しをして言う。


「はぁ?アンタがクロと戦ったら、1分も持たないわよ!」と、クーナさんが怒った。


「クーナさん、相手は挑発しに来てるんだから、乗っちゃダメだって!」と小声で伝える。


「ほぉ〜!この整備兵が俺より強いってか?しかしまぁ、試合に負けて発情して交際するって、メス犬みたいですなぁ。」


 俺は…俺は彼女を侮辱されてブチ切れた。


「弱い犬ほど良く吠えるよな?どんだけ勘違い野郎なんだよ?お前なんか、ドヴェルグ大尉の足元にも及ばない。」


「彼氏を軽く見られて彼女が怒り、彼女を侮辱されて彼氏が怒る。麗しき愛ですなぁ。しかし、先輩に対する口の利き方がなってないな。ダーイン、教育しておけ!」


「クロはウチの中隊の隊員じゃないから、それは越権行為ですわ。」とダーインが惚けた顔で両手を広げる。


「口の利き方?お前だってまだ軍曹だろ?口の利き方って言うなら、たかが軍曹が中隊長たる大尉を侮辱したんだぞ。お前が口の利き方を覚えろよ!」


「クロ…手は出すなよ!」とナハスが心配する。


「ほぉ…言うねぇ…。まぁ、ドヴェルグ大尉が強いのかどうかは、戦えば分かる。ドヴェルグ大尉とは同じブロックだ。準決勝まで、せいぜい負けないで下さいよ。」と、自信たっぷりにアレス軍曹が言う。


「しかし、良く吠えるよな?これでドヴェルグ大尉に負けたら笑っちまうぜ?恥ずかしくて連隊に居れないレベルだよな。まぁ、お前がドヴェルグ大尉に勝てる訳ないけど。」と俺は更に挑発する。


「まぁ、お前とは戦う事はないから何とでも言えるよな。たかが3中隊の競技会で優勝したくらいで…井の中の蛙とは言ったもんだ。せいぜい王様を気取ってな!」


「お前さぁ、デカい口叩くのは優勝してからにしろよ。そんなに俺が気に入らないなら、優勝したら相手してやるよ。」


「クロ、もう止めよう!こんなのを相手にしてたら馬鹿が感染(うつ)るよ。」クーナさん…確かに…


「ドヴェルグ大尉、準決勝でお会いしましょう。」


「あっ!待って、えぇ〜と…名前なんだっけ?ねぇ、馬鹿軍曹!」クーナさん…馬鹿軍曹は…


「ドヴェルグ大尉、何でしょう?」

 

 って、めちゃくちゃ怒ってるぞ?今のが一番挑発効果があったんじゃないか?


「あんた、射撃戦と格闘戦はどっちが得意なの?」


「私は格闘戦の方が得意ですが、それが何か?」


「私は射撃戦の方が得意だけど、あんたに合わせてあげるよ。私と戦う事になったら射撃禁止で剣だけの勝負をしない?」


「いいでしょう。受けて立ちます。私と当たるまで負けないで下さいね!」


 そう言って、馬鹿軍曹(アレス)は立ち去って行った。




「ダーイン軍曹、何なんです?あれ。」と、怒った口調でクロノスは聞いた。


「あぁ、2年くらい前まで、うちの中隊の隊員だったんだよ。腕は悪くない。一時期3小隊だったんだが、連携を取らずに単独行動ばかりだったんでクビになったんだ。で、協調性が無いしあの性格だろ?当時の中隊長も困ってしまって、連直小隊に配置換えしてもらったんだよ。」


「で、強いんですか?」


「当時の俺から見たら上手いと思ったけど、今なら100%勝つよ。クロに鍛えてもらったからな!」と言って俺の頭をもみくちゃに撫でた。


「あの根拠のない自信は何なんでしょうね?」


「昔から自信過剰な人だった。周りに追い越されているのも気づかずに…哀れな人だよな…」



 その後、俺はクーナさんと2人きりになった。


「私、クロが怒ったとこ、初めて見た。」


「ごめんね。クーちゃんを侮辱されて我慢できなかったんだよ…」


「ありがとう。頑張ってくるね!」


「頑張ってね!大好きだよ!」


「バカ…サラッと優勝してくる。有言実行!」


「カッコいいね。よし!ぶちかませ!」


 そう言ってクーナさんを送り出した。



 ナハス軍曹と2人で観客席に戻った。トーナメント表を見ると、第1試合が馬鹿軍曹だ。


 クーナさんが第4試合でダーイン軍曹が第7試合となっている。


 仕方がない。第1試合を見てやるか…と思っていたら、競技開始直前、館内放送に選手の無線通話が聞こえてきた。


 何やら、3中隊の決勝戦の時の俺とクーナさんのやり取りが面白いと、選手どうしが通信可能なようにルールが変更されたとの事。


 が無線の会話を聞いても、アレス軍曹はゲスい。


「弱い!弱いぞ!」と言いながら相手を撃破していた…。対戦相手を敬えよな!


 見た感じ、下手では無い。しかし、3中隊のリジル中尉より少し強いかな?程度だと思う。


 ハッキリ言ってクーナさんの敵では無い。


 クーナさんもダーイン軍曹も、危なげなく勝ち進んでいった。




 競技は順調に進んで、ベスト4が決まった。


◯フォボス・アレス軍曹「連直小隊」

◯クルタナ・ドヴェルグ大尉「3中隊」

◯マーク・モントーヤ中曹「1中隊」

◯スライブ・ダーイン軍曹「3中隊」


 である。



 さぁ、クーナさんとアレス軍曹の戦いだ!


 クーナさん、頑張ってくれよ!

 


 毎回、クルタナとクロのイチャつきシーンを入れてるような気が…


 本当に、最初は付き合わせる予定は無かったんですよ…

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