第002話 「規律違反①」
投稿するための使い方がまだ分からないため、ご迷惑をお掛けします…(ー ー;)
1話ごとが短いですかね?
「AIとの出会い編」の始まりです。
MUC208年、高校3年生になった俺は、階級が上等兵になった。
普通に入隊したならば、18歳で2等兵、19歳で1等兵、20歳で上等兵なのだが、やはり軍の学校は優遇されている。学生なのに軍属なのだ。
3年生の8月に、現地教育と言う名の修学旅行の様なものがあった。
3泊4日だったが、色々と勉強になった。特に2日目のABLM工場見学は凄かった!
少しだけ、初期型のABLMを操縦させてもらえた。
整備のために操縦する訓練は、まだシュミレーター訓練しかしておらず、本物を操縦したのは初めてだったのだ。
学校の授業も、本物のABLMの操縦訓練は11月からであり、まだ乗れると思っていなかったのだ。
乗り心地は予想より悪く、これで戦闘行動をする人達は凄い!と素直に思った。
俺の運命を変える出来事が起こったのは最終日である4日目だった。
最終日は、MUC205年に起きた激戦区「サンガール地方の戦い」の戦場になった場所だ。
ここを守り切れた事により、戦局が我が軍が有利になったと言う先生の説明を受けつつ辺りを見る…
ここは3年ほど前に、実際に戦場となった場所なのだ。眼を瞑ると、戦士達の叫びが聴こえてきそうで怖くなった。
両軍合わせて2万人以上の人間が、この地域で亡くなったのだ。
先生の説明だと、「六聖剣」と呼ばれたエース部隊が犠牲になりながらも死守したとの事である。
「六聖剣」?確か、歴史の教科書に書いていたな…今度読み直してみよう。
自由時間となり、各々が好きな先生と一緒に行動し、色々と教えてもらっている。資料館も近くにある。良く戦時中に建てたな…
俺は生理現象により…森の奥まで歩いていた。流石に戦争で人が亡くなったであろう場所で「する」のは気が引けたからだ。
少し奥の岩場の陰で用を足そうとすると、その奥では機械の部品の様なものが散乱していた。
「まだ回収されていない部品もあるんだな…」
と思い木陰に目をやると、そこにはシルバーの長方形の物体があった。
「あれ… ABLM用のAIじゃないのか?」
自信はなかった。普通のAIの色は黒だったからだ。
整備員が使う部隊用の「擬似AI」は青色なので、シルバーのAIなんて見たことが無いのだ(と言っても、黒のAIも工場見学の時に初めて見たのだが…)
そのシルバーの物体を拾い、見てみたが…やはりAIのようである。
「これ…先生に渡した方が良いのかな?」
そう思いながらも用を足し、みんなの輪の中に帰って行った。