表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
機動機兵ブレリア「戦場の絆」  作者: キジ白のやまちゃん
10/105

第010話 「裏切りの証」

まだ使い方が分からないなぁ…

けど、こんなのでも見てくれている人がいるって分かると励みになりますね!


第01話のオープニングの続きも入っていますので、1話目が訳もわからず始まったと思われた方も話が繋がると思います。


 例の映像記録を確認すると決心し、モニターに集中する。



 視点はABLM(エーブラム)のコックピットモニターである。会話とABLM(エーブラム)各所に設置されたカメラから見た映像記録だ。


 かなりの時間が経過した。その時、ふと気になる事が…


 会話中はモニターの右上に、会話している相手の画像が映し出されるのだが、そのモニターに見覚えのある人物が映し出されていた。



「ガイア!映像を止めてくれ!今、クラウ大尉と通話している人の顔を拡大できるか?」


『了解しました。拡大します。』


 ガイアが拡大してくれた画面に鮮明に映し出された女性…見覚えがある。と言うか…


「このカーテナって人、名前は違うけど…3中隊長じゃないのか?」


 3中隊長は3月に着任したばかりであり、女性初のABLM(エーブラム)中隊長となった女傑である。



『気づきましたか、マスター。声紋、骨格共に95%以上の確率で同一人物です。』


 やはりそうか…あの人、六聖剣の1人だったのか…


 パイロット養成学校を出た形跡もなく、謎の人物だとの噂はあった。


 本人はABLM(エーブラム)開発をする研究本部でABLM(エーブラム)の開発に携わり、そこでパイロット資格を得たから養成学校の同期は居ないと言っていたらしいし、それが事実なら、ABLM(エーブラム)が軍に納入される前から乗っていたのか?それだと年齢的には若すぎるか…



 ってか…お前、知ってたのかよ?


「ガイア…なんで教えてくれなかったんだ?」


 と聞く俺に対してガイアは…


『マスターが知りたい情報では無いと判断してしまいました。女性に興味を持つ年頃なのですね。』


 違うだろ…


 少しの沈黙を乗り越え、続きの映像を見る。



**********************


クラウ

「お前は逃げろ。俺が3機を足止めする。」


カーテナ

「えっ?無茶です!」


クラウ

「早く行け!この事実を、誰かが本部に伝えなきゃならないんだよ!」


カーテナ

「しかし…」


クラウ

「本部に無線が届く位置まで後退し、この映像記録を本部にデータ転送しろ!良いな?」


「カーテナ!早く行け!」


カーテナ

「了解しました…ポイント32で待ってます。早く来て下さいね。」


クラウ

「おぉ!了解した。任せろ!その後のデータも、逐次転送するからな!」


カーテナ

「了解しました。ご武運を…」





クラウ

(よし。カーテナは地域を離脱したな…さて、どうしたもんか…)


 クラウ大尉の前に、2機のABLM(エーブラム)が近づいてきた。



 小隊無線に割り込んで、第2小隊の小隊長が話をしてくる。


アロン

「俺達第2小隊を相手に、たった1人で戦うつもりなのか?」


クラウ

「はっ?なんで俺達が戦わなければならないんだよ?」


アロン

「惚けるなよ。お前…俺達に対して警戒行動をとりながら、よくそんな事を言えるね?もう気付いてるんだろ?俺達が裏切ってミノア帝国側に付いたって事。」


クラウ

「やはり、エクスをやったのはお前か?アスカ…」


アスカ

「あんた達に気付かれない距離から狙撃できるのは私くらいだよね〜。」


アロン

「フルンディング、カーテナを追え。」


フルンディング

「了解した。」


クラウ

「させるか、このヤロー!」


 クラウ大尉とフルンディング中尉のABLM(エーブラム)が戦闘に入る。そこにアロン少佐も加入して混戦となっていた。


 2機を相手に剣のみでクラウ大尉は奮闘している。肉弾戦をしているのは、離れればアスカ大尉に狙撃されるからである。


 フルンディング中尉の機体(エーブラム)の左脚に剣が刺さり行動を制限する事に成功したが、クラウ大尉の左腕も、フルンディング中尉により破壊された。


クラウ

「やれやれ…まぁ、十分に時間稼ぎは出来たよな。カーテナは大丈夫だろう。AI(ガイア)、お前を外して外に投げるぞ!」


AI(ガイア)

『マスター、理解不能です。』


クラウ

「お前は軍の科学技術の粋を集めた最高傑作だ。他の六聖剣の物よりも能力が高い。奴らに奪われたら大変なんだよ。」


AI(ガイア)

『しかし、マスター…』


クラウ

「ガイアが我が軍に拾われる事を願う!そして、平和な世界を作るために、人類に力を貸してやってくれよ。よし!外すぞ!」


AI(ガイア)

『マスター、私を外すとABLM(エーブラム)の制御ができなく…』



**********************




 映像はここで終わった。


 恐らく、AI(ガイア)が取り外されたのだろう。



 ガイアはABLM(エーブラム)から取り外された後の事は分かる筈も無いだろうし。



 しかし、衝撃的な映像だった…


 歴史の教科書では「六聖剣」は全員が戦死した事になっていた。しかし、半分がミノア帝国に寝返る為に裏切り、1人は同じ部隊に所属しているなんて…



 それに、ABLM(エーブラム)の操縦技術も凄かった。

 敵となったアロン少佐、フルンディング中尉も凄かったが、その2人を抑えるクラウ大尉の技術が凄い!


「あんなに自分の手足の様にABLM(エーブラム)を動かせる物なのか…?」


 と、つい独り言をいってしまった。



 そして、クラウ大尉の意思って言うのはアレなのか?世界平和のためにガイアが力を貸す事?


 なんか、ザックリしすぎだな。




 それと、もう一つ問題が…


(3中隊長の件、どうすれば良いんだろう…)




映像を見た事により、俺は混沌に吸い込まれていく様な気分になって行った…









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ