維新おこした本当の理由って何だったの?
「鎖国体制を終わらせるため、とは言っていたけど、実は鎖国はしていなかったとか。
じゃあ、明治維新起こした本当の理由って、何だったの?
結局ただ単に、自分たちが政権取りたかっただけなんじゃないの?」
とりわけ、熱心な旧幕府側の支持者などからは、こう思われるだろう。
しかし、公望はあくまでも明治政府側の人間。
そちらの立場で言わせてもらえば、徳川幕府はもう、約260年もの間続いてきて、内部事情はガタガタだった。
これ以上、そんな徳川幕府には、政権を任せてはおけない。代わりの政府をつくるべきだと考えたのは、当然の成り行き。
これ以上徳川幕府に任せておいたとしても、幕藩体制をそのまま維持することに奔走していたに違いない。
そうなれば、いずれ欧米列強にも、付け入るすきを与えてしまうことにも、なりかねなかったといえる。
発足したばかりの明治政府だが、
薩摩、長州、土佐、肥前、
さらには旧幕臣や公家などの、いわば寄り合い所帯。
しかし、考えてみれば、薩摩、長州、土佐、肥前の、いわば西国の外様大名の、しかもその下級の家来たちが、
徳川将軍家や、幕閣の譜代大名らを押しのけて、政権を取った。
これこそまさに、究極の下剋上ではなかろうか。




