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「幕末青春編」完結!

この物語は、もしもこの時にこういうことになったらという、史実とは全く異なるフィクションとして書かれています。

そのことを理解したうえで、お読みください。


戦争が終わり、日本はようやく平和の時を迎えていたころ、語り部の爺やが、子供たちに「西園寺公望伝」を読み聞かせていた。

「さて、これにて第1章の、幕末青春編は完結じゃ。」

「えー、これで完結なの?続きが読みたーい!」

「これから先、どうしたものかのう。」

この世界がどのような世界になっていたのかというと、

「西園寺卿は、最後の最後に、とびっきりの歴史改変を、やってのけたのです。」




タイトル

「大東亜日米海戦記 異聞録英雄譚」




その、とびっきりの歴史改変というのは、まず、西園寺譲りのたくみな外交戦略によって、カナダ、メキシコ、それからメキシコ以南の中南米諸国と同盟を結び、アメリカを米大陸の中で孤立させるというもの。

もちろん、ブラジルや、アルゼンチンなども親日国だから、日本の同盟国となる。

どうせはなっから、アメリカは日本などの国を自国の言いなりにさせようとしていたのだから、逆にみんなで手を組んで、アメリカに立ち向かおうという魂胆。


もう1つは、西園寺家の算定不能な金額の隠し財産。

これにより、アメリカの物量作戦のお株を奪うような、物量作戦で連戦連勝したからだ。

ミッドウェーで勝てたのが大きかった。アメリカをもしのぐ圧倒的な物量作戦と、見たこともない兵器を次々と開発し、その結果、ついにアメリカ東海岸から、アメリカ本土への上陸を敢行。

「ノルマンディー作戦」ならぬ、「サンフランシスコ・ロサンゼルス上陸作戦」と銘打たれた、この作戦はまさに史上最大の作戦といわれた。


「大東亜異聞録」と題されたこの戦争の物語においては、日本軍はアメリカのワシントンDCまで進軍し、ついにワシントンDCを占領したという。

アメリカのホワイトハウスに、日の丸を掲げたのだった。


さらに日本軍は中東まで進軍したという。


一方その頃、アメリカの後ろ楯を失ったイギリスが、ついにナチスドイツに占領され、

その後ナチスドイツは、ヨーロッパ全土から、中東、北アフリカ、ソビエト連邦の西地域に至るまでの、広大な勢力圏を築き上げた。


そして中東において、我が帝国陸海軍は、ナチスドイツと戦争状態に入る。

このままナチスドイツが世界を征服すれば、世界はナチズムによって支配されてしまい、人々は永遠の苦しみを与えられてしまうことになるという危機感を抱いた。

いわばこの戦争は、ナチズムから世界を守るための戦争だった。

それから日本は今まで見たこともないような兵器を次々と開発し、連戦連勝となり、

ついにナチスドイツの首都ベルリンにある、

ドイツの国会議事堂のてっぺんにあった、ナチスのハーケンクロイツの紋章を爆破し、


ドガアアアーーン!


その後に日本の国旗、日の丸を、そのドイツの国会議事堂のてっぺんに打ち立てた。


この第二次世界大戦は、世界各国に大きな被害を与えた。そしてありとあらゆる武器や兵器が処分され、人々は戦争をしなくなった。

そして西園寺卿は、それら全ての物事を見届けた後、まるで安心したかのように、

西暦1950年、昭和25年に、その101歳の生涯を終えた。

そして西園寺卿の魂は、天に登っていった。


「これが、西園寺公望様の、人生最後にやってのけた、歴史改変だったのです。

もちろん、本来の歴史とは違います。

そういえば、西園寺卿の魂とともに天に登っていった、もう1つの魂の方は、どこへ向かっていったのでしょう…。」


その魂こそ、高柳京介の魂だった。そしてその後には、火葬場からたち登る煙が、いつまでも、いつまでも、続いていたという…。



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