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短編盛りだくさん(予定)

代わりに

作者: 城田寺 皓

 あるところに、呉服屋の男がいた。

 呉服屋の男が困っていると、偶然鍛冶屋の男が通りかかる。

「ああ、鍛冶屋の旦那。すまねえが、ちょいと頼まれてくれないか」

「これは呉服屋の旦那。どうしたんだい?」

「今忙しくて手が離せなくてな。俺の代わりに、こいつを町はずれのご隠居まで届けてほしいんだ」

「そういうことなら俺に任せな」

 鍛冶屋の男は一つ返事で応えると、荷物を町はずれのご隠居に届けてやった。

 帰ってきた鍛冶屋の男に、呉服屋の男が礼を言う。

「助かったよ。今度何か困っていたら遠慮なく言ってくれ。代わりに俺が何でもしてやる」


 別の日、鍛冶屋の男が困っていると、呉服屋の男が通りかかった。

「ああ、ちょうどいいところに。呉服屋の旦那、ちょいと頼まれてくれるかい」

「おお、鍛冶屋の旦那。いつぞやは済まなかったな。どうしたんだい?」

「今火を扱ってて手が離せなくてな。代わりに頼みたいんだ」

「任せな。何でも言ってくれ」

 呉服屋の男が意気揚々と応ると、鍛冶屋の男が言った。

「ありがてえ、実は今尿意をもよおしててな。俺の代わりに小便に行ってくれ」

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― 新着の感想 ―
[一言]  助けあいの精神は素晴らしいですけど。 最後……それは意味ないだろ(笑)
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