☆第二章☆
私の名前は櫻 舞。
お兄ちゃんに恋をしております。
今日は、陸斗とお出かけです。
もちろん、親にはデートだと言ってあります。
格好も、それなりに・・・なってるといいんですけど。
初めてドクロマークの服を着させていただきました。スカートはひらひらのやつです。
私は普段、こんな服は着ません。もっとほわほわした、お嬢様っぽいのを着ています。あ、でもこれは秘密ですよ?柔道部なので、ちょっと自重です。
「いってきまぁーす」
今回もいつも通り、映画でもみにいって時間つぶすかと思われますね。
ごく普通に、友達と映画をみにでかける感覚です。
陸斗は、いつもと同じ格好で、いつもと同じ髪型で、まったくいつもと同じでした。
「行くよ、舞」
「はーい」
大して楽しくもないけど、私はこの瞬間が好きです。いつもの、何も変わらない会話。ずっとこうであれば、平和であればいいのにと思うんです。
映画も終わり、私は陸斗と手をつないで歩いていました。
別に恥ずかしくはないんですけど、お兄ちゃんに見られたら・・・とか考えると複雑です。
「舞。」
「どうしたの?」
「うち、来る?」
「あ、行く行くー」
これが、私の平和を壊すことになるだなんて思ってなかった。
「好きなんだ。」
「えっ・・・?」
短くてごめんなさい(_ _;)