アカネとコガネ
カタカナで書く和名って素敵。
螺旋から付箋をひっべがして
立てた詰め襟にならべてく
壁画にしたためたぶんのメッセージは
どうやらまだ届いてないみたいだ
闇よりも もっと深いところで溺れてたら
すうっと息が楽になって
ちからが抜けた肩をすり抜けてったのは
夏の空と日陰
アカネとコガネが絡まるまで
ぼくらは廻りつづけていたい
薄い翅を糊づけして 翼を編むように
アカネとコガネが溶けきるまで
ぼくらは凝りつづけてようか
まるい棘が刺さるたびに くちびる噛むように
俯瞰から予感を肌に浴びて
割れたつまさきを蹴り上げる
ぜんぶひとまとめたぶんのパッケージが
どうにかもう届いたころだろうな
底よりも ちょっと浅いところで浮かんでたら
ずうんとこころ重くなって
ちからをこめた指をはねのけてったのも
夏の空と日陰
アカネとコガネをおぼえてれば
ぼくらはきっとまた逢えるから
狭い部屋をかたづけして その日を待つように
アカネとコガネを忘れるまで
ぼくらはずっと友達だから
折れた針をとおすたびに ぼろきれ縫うように