表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集:アカネとコガネ

アカネとコガネ

作者: 歌川 詩季

 カタカナで書く和名って素敵。

 螺旋から付箋(ふせん)をひっべがして

 立てた詰め(えり)にならべてく

 壁画にしたためたぶんのメッセージは

 どうやらまだ届いてないみたいだ


 闇よりも もっと深いところで溺れてたら

 すうっと息が楽になって

 ちからが抜けた肩をすり抜けてったのは

 夏の空と日陰(ひかげ)


 アカネとコガネが絡まるまで

 ぼくらは(まわ)りつづけていたい

 薄い(はね)(のり)づけして 翼を編むように

 アカネとコガネが溶けきるまで

 ぼくらは(こご)りつづけてようか

 まるい棘が刺さるたびに くちびる()むように



 俯瞰(ふかん)から予感を肌に浴びて

 割れたつまさきを蹴り上げる

 ぜんぶひとまとめたぶんのパッケージが

 どうにかもう届いたころだろうな


 底よりも ちょっと浅いところで浮かんでたら

 ずうんとこころ重くなって

 ちからをこめた指をはねのけてったのも

 夏の空と日陰(ひかげ)


 アカネとコガネをおぼえてれば

 ぼくらはきっとまた逢えるから

 狭い部屋をかたづけして その日を待つように

 アカネとコガネを忘れるまで

 ぼくらはずっと友達だから

 折れた針をとおすたびに ぼろきれ()うように

 動植物の名前もカタカナですね。

 イリオモテヤマネコ、ホウセンカ。


挿絵(By みてみん)

制作:ひだまりのねこ先生

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ