6話 決意、そして
実はこの世界、車や飛行機があります
地球も存在します
夢を見ていた
誰かを救えるような存在になりたかった
小さい頃、初代勇者の話を読み聞かせてもらった事がある
小さいながらにかっこいいと思った
仲間達と銀河を旅し、絆を深め、強敵に立ち向かう
そんな存在に憧れた
だが現実は違った
片手じゃ助けられない命がたくさんあった
必死に努力した
俺は掴み取ったのだ
俺にはもう仲間がいる
もう片手ではないのだ
助けに行こう
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
朝
重たい体を起こす
久しぶりに小さい頃の夢を見たな
みんなに話そう
世の中には助けが必要な人が大勢いるのだ
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「みんな!おはよう!」
「どうしたの?やけに元気ね」
夜城さんは1番眠そうにしていた
「実はみんなに提案があるんだ
主にアリスに」
「私?どんな提案?」
「魔王軍戦の前線にみんなで一緒に行かないか?」
それを聞いた瞬間、夜城さんの空気が変わった
「アンタ、本気なんだね?」
現在中央大陸の北部、魔大陸側が紛争地帯と化しているらしい
もちろん侍も兵として前線に出て戦っている
アリスがここに来てからはや数日
アリスはある程度の破壊の力の制御に成功していた
そう、力を上手く使えるようになってきたのだ
それに光が教えた魔術も中級なら完璧に扱える
剣術もそれなりには出来るようになった
「なぁアリス、その力を人の為に使わないか?」
「人の、為に……?」
私に出来るのかな、と困惑している
「アリスはすごい子だ、いくら忌み子だと罵倒されても俺が守ってやる!」
「魔物からも、守ってくれる?」
「もちろん!全力で守るさ!」
第一、アリスが力を使いすぎないようにある程度俺が敵を倒さなければならない
制御出来るようになってきた力を魔王軍前線で初めて使うというのは少し抵抗があったが、
忌み子という身分を隠しながらならアリスは人々に感謝される実力があるのだ
徐々に忌み子のイメージを変えていくのも1つの手だろう
「分かった、私やってみる!」
「それじゃあ決まりだね、明日から中央大陸に向けて出発するから今日中に準備しておきなよ」
夜城さんがその場をまとめて、各自部屋に向かったのだった
一章、「出会い編」終了
次話より「旅立ち編」開始