34話 ユウト君
「アキトくーん!こっちこっち!」
いつでも元気な人だな。
隣に居るのは、旦那さんかな?
「はじめまして、天方暁斗です。」
「はじめましてじゃ無いですよ。
さっき会ったでしょ?」
ん?さっき会った?
「改めて、ドラゴナイトの白神 優斗です。
以後、お見知り置きを。」
あぁ!さっきドラギア様の周りに立ってた人!
「今ね、アキト君の話してたんだよ。
アキト君ってすごい人だったんだね。」
「いやいや、俺なんて別に凄くないですよ。」
「そんな事無いだろ。
君は強い。多分僕よりもね。」
「それは、暴走したらですよね?
普段の力なら足元にも及びませんよ。」
なんで俺たちは謙遜し合ってるんだろ……
「なぁ、あんた。剣士か?」
すると後ろからサリアさんが話しかけて来た。
「ん?僕の事ですか?」
「あぁ、ドラゴナイトならそれなりの実力があるんだろ?」
あれ?これ手合わせの流れ?
「僕は剣士じゃなくて、侍ですよ。
隠密が得意な、ただの侍です。」
侍?
実在するんだな……
「隠密か、なるほどな。
ドラゴナイトは総合的に戦力を集めてるんだな。」
「えぇ。マリー以外にも戦闘要員はいますけどね。
僕も少しなら戦えますけど。」
「そうか。あともう1つ質問いいか?」
「どうぞ?」
「お前ら2人の出身はどこだ?」
空気が少し変わった。
しまった、地球出身の事伝え忘れてた。
「地球ですが、それが何か?」
「やはりか。まぁいい、後日詳しく話を聞けるか?」
「はい、構いません。」
「暁斗、行くぞ。」
「あ、はい。それじゃ、また!」
「うん!バイバイ!」
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怖かったぁぁ!!!
やばい!殺気がすごい!何あの人!
「ユウト 君?汗すごいよ?」
「なんで宇智葉はそんな冷静なんだよ……!」
「え?悪い人じゃ無さそうじゃん。」
「悪い人では無さそうだけどさ……」
宇智葉は昔からそうだ。
格上と戦う時だってそうだった。
「大丈夫かな、僕殺されない?」
「何がそこまで不安なの?」
「僕らが地球出身って事だよ。」
そう、今どき地球出身の人間はごく僅かしかいない。
ましてや"あの”事件について知ってる人間なんて片手で数えられるぐらいしかいないのだ。
捉えられて拷問されるかも……!
いや、それは無いかな。
「なぁ宇智葉、よかったら家に泊まらないか?」
すると宇智葉の顔が明るくなる。
「行く!早く行こ!案内して!」
「ふふっ、なんか気が抜けるよなぁ。」
僕たちは楽しい帰路に着いたのだった。




