18話 内宮真奈は戦いたい
とある世界の《ゼロ》のすぐ側
1人の神が別の世界を眺めていた。
「天方暁斗……、もう3人の神王に出会ったのか。
予想より少し早いが、
次のフェーズへ移行しよう。」
妖しげに笑うその姿は見る者を魅力する。
《ゼロ》の水面に映るは、惑星「オラリス」
物語は、人知れず次のフェーズへ移行したのであった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「初めまして、内宮真奈よ!」
状況が掴めなかった。
ここはどこか?どうやって移動したんだ?
ふと横を見ると、光、アリス、夜城さんも椅子に座っていた。
「あのー、どういう状況ですかね?」
恐る恐る聞いてみた。
「少々手荒だけど、ギルドから転移させたの。
ここは中央政府の一部屋よ。」
転移?
政府には転移魔術師もいるのか。
この世界において「転移」は貴重な存在である。
全ての魔術より上位の存在とされ、転移魔術を使える魔術師はほんのひと握りしかいない。
「なんでわざわざ転移を?
あ、お時間が無いとか?」
「まぁ、無い訳では無いけどね、
第一の理由はアリスの存在よ。
人目に付いたら大変だからね。」
ん?何かが引っかかる。
「待ってください、アリスは中央政府が指名手配したんじゃないんですか?」
もしそうなら俺たちは見事に嵌められた事になる。
サリアさんが言っていた通り、内宮真奈は善人ぶってる神王なのか?
「まだ指名手配はしてないわ。
勘違いしないで欲しいのだけど、
あなた達の身柄を確保しようなんて考えて無いわよ?
先日アリスに伝えた通り、今日は話がしたいの。」
ならいいのだが。
アリスは覚悟が決まったのだろうか。
「アリス、改めて聞くわ、
破壊の力を制御出来るようになったら、
神王の仲間にならない?」
「うん、分かった。
神王になって、真奈ちゃんの仲間になる。」
即決だった。
これはアリスの決めた事だ
俺にとやかく言う資格は無いだろう
「本当?ありがとう、アリス!」
和やかな雰囲気が流れた。
以外とあっさり終わったな。
ふと内宮真奈が口を開いた
「時に、天方暁斗、
手合わせを願えるかしら?」
一瞬何を言っているか気が付かなかった
手合わせ?
俺が?
「えっと……、何か気に触る事をしましたでしょうか……?」
「別にそういうのじゃないけど、
アリスがあなたの事を褒めていたから、少し気になってね。」
「アリスはなんと……?」
「常にかっこいいって言ってたわ!」
アリスがそんな事を……
視界の端に顔を真っ赤にして口をアワアワさせてる少女が映っているが気にしない
「そうですか、ならば受けない理由はありませんね。お手柔らかに頼みますよ?」
「ん?やるんならモチロン、手加減はナシだけど?」
おおっと?
俺死ぬ?
「いやいや、神王に本気で攻撃されたら死にますよ!」
「ワタシは戦闘に特化した神王じゃないから平気よ、サリア程強く無いしね。」
ならいいか、とはならない
だが!ここで引き下がっては、かっこ悪いだろ!
「分かりました、本気ですね!」
「えぇ、全力で来なさい!」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
戦いが始まった
内心、俺は心が折れそうだった。
「中々やるわね!」
強かった、今まで戦って来た中で夜城さんの次に強かった。
ちなみに俺は夜城さんに勝てた試しが無い。
「「勇王真剣」!!!」
「「理の万象」!!!」
攻撃のほぼ全てが相殺されるのだ。
通じない訳では無い。
ただ手応えが無さすぎる
俺は常に走り回ってる。
内宮真奈は弾幕を常に貼っている。
近づけないし、止まったら攻撃されるのだ。
「「放幕」!!!」
おそらく魔法の一種だろう。
虚空から弾丸が飛んでくる。
すごい魔法だ。
「そっちから攻めてきたらどうですかっ!!!」
「敬語じゃなくてもいいわよ!もう戦友だから、ねッ!!!」
飛び蹴りしてきた。
最近の裁判官は飛び蹴りするのか。
世も末やな
俺はそれをかわしつつ、間合いに入る。
「隙ありっ!!」
「甘い!」
虚空から出現したサーベルによって弾かれる。
手が痛いな……
この剣は夜城さんのお手製で、反動が軽減する優れものなのだが、
神王の前には無意味なのだろう。
まだ、戦いの火蓋は切られたばかりである……。




