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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十章 花は花でも……
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 握りしめた花を手に、私は四人にざくざくっと説明をした。

 うん、まあ、内容はほぼエルヴェと一緒!


 先行してもらったことを伝え、私たちは私たちで到着時に攻撃される、待ち伏せされる、人質を取られている……ということを想定して、どう対応すべきかを決めることにした。

 

 救援を待つってことも一応考えたけど、私たちは日帰りの準備しかしていない。

 兵糧攻め(?)をされるのも困るし、夜を明かすだけの装備もない。

 ってことを説明したら、あっという間に四人が相談し始めた。


 あれぇ、蚊帳の外……!?

 いやまあ戦力外なのは認めざるを得ない!!


 とりあえず先頭にフォルティス様、続いてユベール。

 これは近接系に強い二人だから。

 

 そして真ん中に私とピエタス様。

 ピエタス様も同じく非戦闘員だけど、護身術は学んでいるし私がアル兄様特製の魔道具を発動させた際はすぐ傍に誰かいるのがベストだから、だそうだ。


 そして最後尾にサルトス様。

 一番視野が広いから、だってさ!


 ちなみに最初から魔道具を発動させて行動すればいいんじゃ? って思うじゃない。

 私もその提案をして、持っている魔道具をみんなに見せたんだけどさ……。


『これはだめだよ、攻撃を受けたら反撃するのはいいけど辺り一面焼け野原だよ』


『こっちは……その、防御が発動するのはいいですけど、た、多分、て、帝国にれ、連絡が、いくので……せ、戦争が、起きかね、ません……』


 サルトス様とピエタス様に静かに首を振られちゃった。

 ちょっと兄様どんな魔道具寄越してんですか。

 もっとシンプルなのにしてって言ったでしょ!!


 なんだ焦土って。

 帝国に連絡がいくのはまだいいとして戦争が起きるほどの兵力でこっち来るってなんだそれ。


 家族の愛が重すぎて頭が痛いぞ!

 これに関してはおうちに帰ってからじっくり家族会議が必要だなと思いました。以上!!


 まあ最悪は、私が頑張って障壁を自力で張る。それしかない。

 勿論、みんながそんなことないように頑張ってくれるって言っているのを信じているよ。


(とにかく私たちが目指すのは下山して、すぐグノーシスたち護衛部隊と合流すること。誰が誘拐されるのかはわかんないけど、普通に考えたら非戦闘員の神官さんたちよね……)


 誘拐されたら酷い目に遭うってメディーテー様も仰ってたし、可能な限りその未来を回避したい。

 エルヴェを向かわせたんだから、大丈夫だと思うけど……絶対って言葉は世の中に存在しないって前世、なんかで見たことある。

 本当かどうかは知らんけど。


 とにかく、警戒するにしたことはないのだ!


「止まれ。……妙な気配がする」


 小さな声で、フォルティス様が私たちを止めた。

 麓が見えてきた頃だった。

 

 ユベールもすでに臨戦態勢なところを見ると、これは……やはりヤバい展開なのか!

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