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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第十二章 花は一本、蜜蜂四匹

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「んもー、ワルイコトっていうからてっきりとんでもないことするかと思った!!」


「いやあ、ちっとくらい家出と称した旅行に出ても良かったんだけどよ。父上が絶対に許さないだろ。お前を咎めなくてもお前が悩んだ原因がアイツらにあるって知られたらそれだけで大事だ」


「いやまあ、そりゃそうかもしれないけどぉ……」


 パル兄様発案の〝ワルイコト〟……それは変装してお忍びすることだった。

 思っていたよりも健全! さすがお気遣い紳士!!


 とはいえ、今回のメンバーはそれなりの人数だ。


 皇族からは私、そしてパル兄様とカルカラ兄様。

 軽く髪も目の色も魔法で変えているけれど、輝く美貌が隠せてません。

 ちなみに私は元が地味カラー、もといよくある色合いなので、そのままだ。

 今日は冒険者風の格好で妹と一緒にお買い物に来た、がテーマらしい。


 皇女としてそこまで市井での慈善活動はしていないので、顔バレもないだろうというね!

 髪型と服装を変えるだけでまあまあ雰囲気違うし。

 豪奢なドレスではなく可愛いエプロンドレスみたいな服だ。


「帽子も被るし、俺たちが一緒なら悪目立ちはしないだろう。可愛いよ、ヴィルジニア」


「ありがとう、カルカラ兄様!」


 まあお忍びだってね、護衛をつけずに皇族だけで町に行く……なんてバレたらいろんな人に迷惑がかかる行為なので〝ワルイコト〟に違いない。

 だけど正直なところ、私はわくわくしていた。


 だって城の外に出られることなんてめったにないのだ!


 護衛がいてもやはり私は他の兄様たちに比べれば脆弱極まりないし、政治の才があるわけでもないから国政に携わってあちこちに行く必要もない。

 そもそも皇太子であるヴェル兄様とその補佐であるオルクス兄様が優秀なので事足りているのだけれども。


 そうなると慈善事業で教会に行くとかその程度なのだが、あくまで公務なので私はあまり表に出ないのがほとんどだ。


 以前ユベールのお母さん捜しに南方領地に行った時以来だろうか?

 こんなにも民の暮らしに近いところへ行くのは。


(ああー、楽しみぃい!!)


 今日ばかりは婚約者たちのことも忘れて兄様たちとのお忍び、思いっきり楽しんだっていいだろう許されるだろう。

 パル兄様もそのつもりで私を誘ってくださったのだろうし。


「祭りでも何でもないから、治安は普通ってところかな」


「俺とカルカラは割と町に下りることがあるからな、お前が見たそうなもんとか案内してやる。食いたいもんがあれば遠慮せず言えよ」


「はぁい!」


 今回は大通り、基本的に治安の良いところだけ巡ると兄様たちが事前に説明してくれる。

 まあそりゃそうだろう、兄様たちだけならいざ知らず、戦いの基本すら知らない私が一緒なのだから安全を第一に考えるのは当然のこと。


 私も物珍しいからって子供あるあるなあちこちに引っかかって兄様たちとはぐれてそのまま迷子なんてことにならないよう、心にしっかりと誓う。

 っていうかそんな子供じゃないし!?

 この世界での年齢が十歳なだけだし!?


「さあて、お前の騎士たちに見つかる前にとっとと行くぞ」


「はい!」

 

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