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神槍は転生してもやはり神槍を目指す  作者: Scull
第2章

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第4話 圧倒

左手にシールドを持てないのは少し心もとないけれども、やむをない。本来なら左前に構えるところを、木剣を突きつけた形の右前に構える。


アルヌルフさんはヒュッ、ヒュッと眼前で振るってから、スッと眼前に構える。リーシアのような右前ではなく、やや右前といった具合。


少し剣を突き入れてみて、様子を見る。アルヌルフさんはこれを軽く剣先で払って対応する。カツ、カツと乾いた音がして、剣先をずらされる。


当然だけど、互いに力は入れていないので、姿勢が崩されることもない。拍子をわずかにずらして突き入れる。アルヌルフさんの反応は少し遅れ、眼前に切っ先を迫らせられるが、引き手で払われる。


その瞬間に歩をすすめ、左掌を腹にあてて、掌根を突き込む。

ずしっという手応えがあり、アルヌルフさんの体がくの字に折れ曲がった。


即座に体を引いて、備える。


「ぐ」

と、アルヌルフさんがうめいて、崩れおれた。


謁見の間が凍りついた。


床に倒れたアルヌルフさんがうめいているのに、誰も救護にこない。手遅れになっても困るので、


「すみません、誰か騎士さまのお手当てをお願いします」


と、王座にむかっていってみる。


「う・・・・」

と、王様はほぼ凍りついている。


「誰かある!」と呼ばわったのは宰相様。これでようやく動き出したのが、アルヌルフさんと共に並んでいた騎士さまたち。

王座の間なのに、ドタバタと足音を立てて、アルヌルフさんを運んでいった。


さて。


「発言をしてもよろしいでしょうか」


といってみる。


「よ、よい。許す」

とは王様。少し声が震えている。


王様の視線が変だなと思ってみてみたら、視線の先はリーシアの踏み込みでひびの入った床材があった。まあいい。


「これでリチャードさまの武威は示されましたか」


「う、うむ・・・」と言いかけたところを、


「陛下!」と別の騎士さまがさえぎった。

「アルヌルフは素手を使うという虚を突かれただけで、武技に劣ったわけではございませぬ!」


「マンフレート!」と宰相が制止する。


ハッとして、マンフレートさんが固まった。つい激昂してしまった、自分の不敬を悟ったらしい。


「陛下、失礼しました」


「よい、許す」

宰相さまの視線で王が許可を出す。


「手管さえ承知しておれば、こんな小手先など私には通じはしません。

「私がこのものに真の力の差というものを見せつけてやります」


「リーシア」

とは王様。


「は、私には毛頭異存などありようがありません」と、ひざまずいて答える。


またもや連戦か。

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