表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神槍は転生してもやはり神槍を目指す  作者: Scull
第4章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

171/180

第36話 魔女の大蛇討伐

「では、といっては何ですけど、師匠がやった大蛇の討伐ってのは結局、どうやったんですか」


まあなあ。もういったと思うんだが、槍の勇者なんていなくて、風の噂で大蛇が出て困ってるっていう話を聞いて出かけたんだが、伝説の勇者と違って私は賢かったからな。蛇に詳しいっていう奴を道中探して同行させていた。ところがこいつが飛んだ食わせ物で、大蛇に詳しいどころか蛇についても碌に知らなかった。

ひどいものだ。何しろ金蛇を飼ってるだけの人間だったんだよ。金蛇は知っているか?

蛇と言われちゃいるが、手足のある「トカゲ」だ。トカゲの、それもちっちゃなトカゲの生態に詳しくったって、大蛇の討伐に何の役にも立たないよ。それが分かったのは大蛇のいる村に着く直前さ。


お役御免と追い出す訳にもいかず、しょうがないから討伐中はみんなで忘れてたよ。大蛇を討伐した後にはどこに行ったのか行方不明になっていた。どうでもいい奴だったけどな。それが今じゃ槍の勇者だ。おかしなものさ。


「それじゃどうやって大蛇の討伐をしたの?師匠」


ま、当然だけど最初は村に入って情報収集だな。


「私は宴会だったって聞いてますけど」


だ、黙っててくれよ。君以外はそんなの知らないんだから。それでもほら、村に歓迎されると色々情報が集まるだろ?そういうのも情報収集なんだよ。


で、結局やつは時折出現しては、村人や飼っている家畜、そういったものを丸呑みにしては姿をくらますということを繰り返していて、私たちが行くまでに5〜6人の村人、全数不明の羊、豚、鶏を食らっていることがわかった。


「すごいな、それ。ほとんど村そのものが終わりかねない・・・」


そうなのか。私にはわからないけど。

そこで私は奴が次に羊を一頭飲んだところを見計らって気を失わせ、頭を切り落として討伐したんだよ。


「あ、面白そうなところ飛ばした・・・」


え?


「てっきりフィルさんみたいに面白おかしく話してくれると思ってたのに!」


いやだって、私は吟遊詩人じゃないし。


「そうだけど!そうだけど」


「いや、今のはザオベル師匠が悪いですよ。みんなどんな冒険譚が聴けるかと思って期待していたのに、大蛇に苦戦もしなければ苦労もしないで首を切り落としちゃうんだから」


そうなの?


「そうですよ、ベル師匠!どうやって羊を囮にして動きを止める策を考え出したのかとか、大蛇の動きをどうやって止めたのかとかを楽しみにしてたのに」


ご、ごめん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ