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神槍は転生してもやはり神槍を目指す  作者: Scull
第3章

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第38話 偵察

登城しての報告の後は、カルルの独演会となる。先の遠征ではメルさんやギーゼルヘルがリーシアの代わりに語り部になってくれたけれども、今度の遠征ではカルルとフィルさん、それにソルザルだけしかいってない。

幼いソルザルの話では話がどうにも要領を得ないし、フィルさんは無口だ。ベル師匠からは

「フィルときたら必要なことさえろくに言わない」

といつも愚痴られている。そこでおしゃべりのカルルだ。リースブルクに戻ってきた途端、子供たちにせがまれていやいやながらの体を取りつつ、にやけた目つきで語り出すのだった。



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いやいや、まあとにかく遠征ってのは大変だった。リーシアはまだ5人で行ったからそんなに苦労はなかっただろうけど、俺は3人だからな。いやいや大変だったよ。


え、フィルさん、それは言いっこなしで。


まあ、まあ。


ピーちゃんまで?

わかった。はい、おかげさまでずいぶん楽させてもらいました。


まあ、それでも結構大変だったんだよお。


まあいいや。


出立した日はまあ、街道を進んだだけだったよ。イストドルフまでは特に何もなかった。ピーちゃんに偵察に出てもらって、行軍する。そんだけ。


イストドルフについた時はホッとしたよ。ゆっくりしたかったんだけど、俺だけピーちゃんと一緒に先に砦に行かされた。空からの偵察がよっぽど大切だってのと、砦に増援が来たっていう伝令だな。

ラドさんっていったっけ、あのふんぞり返った参謀さんに言われたさ。


まあ、わかるんだよ。ピーちゃんが行けば、連絡が早くできるから。それにしてもちょっとはゆっくりさせてもらいたかったよ。イストドルフについたと思ったらもう砦に飛べ、砦に着いたら今度は山道を偵察に行け、だもんな。


山道ってのは結構うねってて、そこここに障壁があるんだな。何もなければ進軍しやすそうな道だったけれど、ああやって障壁を立てられたらなかなか難しいよ。


え、どんな障壁だったかって?


そうだな。適当な間隔で木の杭をたて、そこに板を張っていった感じ。杭がこう、コルムに向かって斜めに刺さってたから、板の上に乗せた石塊とかが重石になって、作りやすくてどかしにくい防壁になってた感じだな。あれを考えた奴は頭いいよ。フェルディナントさんか、その配下の人か知らんけど。


それでもコルム側の二つ三つはどけられてた。突破する側もめちゃくちゃ本気だったんだな。最初の偵察はもう夕方だったんで、あんまり細かいところまでは見れなかったけれども。


それで砦に戻って、砦にいたフェルディナントさんに報告した後、イストドルフのラドさんに報告したんだ。それで、その日はイストドルフに泊まってぐっすり眠らせてもらったのさ。



ここしばらく長旅なんかしてなかったからさ、久しぶりの寝台でぐっすり眠らせてもらったよ。

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