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女滴しのソードマスター


わたしのモヤモヤも何のその。


いよいよ!

聖女アイリスの守護騎士を決めるトーナメントが始まったわ!


でもその前に……。


聖女をこうして推戴しているということは、帝国は聖女の意に沿って[神聖マーリア教団]と決別したみたい!

そして帝都の教団支部はあっさりと教団と袂を分かって、ただの女神マーリアを祀る神殿になったわ。


まあ。この聖女へ対する人びとの熱狂的な支持を見て、いつまでも教団へ味方する勇気も無かったみたい。

ここは帝国の本拠地だしね。帝都アレキサンドリアの民衆の突き上げもあって、教団に反旗を翻すというよりも命の危機を感じて、教団の看板を下ろしたってところね。


帝国側も流血沙汰に成らないように、水面下で調整して大神官の地位もそのままに帝国側へ鞍替えして貰ったの。

でも神官の移動には暫く帝国の監視人が付くことになったわ。ヴァチルと繋がったままだと、扇動とかされて厄介でしょう?帝国への裏切り防止ね。


まあ。そんな裏事情はさておき。


聖女の守護騎士大会に戻ります!


わたしが着席すると角笛が鳴り響き、選手入場!

一人一人名前が呼ばれ騎士達が現れる。

騎士が姿を現すと、また歓声があがる!


そして男女各八名づつ、計16名が揃った。

男女共に鎧なんか着ていない騎士服姿。

剣は刃を潰して殺傷能力は削いでるみたい。


横並びに並んで勢揃いしている。

そしてみんな此方を見ている。


初めは皇帝陛下を見てるのかな?と思っていたけど、視線がわたしに集中しているのが分かる。

耳元でナーシェさんの声がする


「これから戦う聖女の騎士達に、祝福をお与え願えますか?」


──祝福?


どうすりゃいいのだろう?


事前打ち合わせも何もなかった。


でもわたしが固まっていては、大会が進まない。だから仕方なくわたしの虎の巻の女神さんに聞こうと姿を探すけど、見当たらない。

きっとわたしが困っている姿を楽しむ為に、雲隠れしたのだと思う。


わたしは取り敢えず立ち上がって、大精霊改め聖霊さんにお願いして、光の杖を掲げた。

願いを聞き届けた聖霊さんは、会場中に花びらを降らしてくれた。


本物花びらじゃなくて幻影だけど、会場中が沸いたから良いでしょう。


そして皇帝が始まりを告げると、選手は一旦退場し、第一試合をする女性騎士二人が残された。


試合には審判の立ち会い人が付いて円形闘技場の中央には、直径30mくらい円があり石畳を敷いてある。

これが相撲で言えば土俵であり、格闘技ならリングってところね。


先ずは一回戦!


女性から、4試合が立て続けに行われたの。


いや~。


女性と侮ってはなりません!


女性はエストックのような細身の剣を駆使して、華麗に戦います!


厳つい人なんておりません!


みんな小鹿のようにしなやかで美人!


長い髪をはためかせながら、優雅に剣を合わせ戦うのです。


正直攻防が速すぎて優劣が良く分からないまま決着が付き、女性の4試合が終わってしまった。


次いで男性の試合!


一回戦の4試合。


得物はバスターソード。


片手でも両手でも扱えるやつ。

此方は後ろのマーカスが教えてくれた。


男性の戦いは速くて激しくて力強い。


なんか戦いというと、剣と剣を合わせて「ぐぬぬぬぬ」なんてお互い睨んで鍔迫り合いをしているイメージがあるけど、そんなことしない。


剣を避けたりいなしたりで、スピードを緩めない。

もちろん剣も打ち合うけど、すぐ適度な距離を保ってお互いの隙を付いて攻撃している。


この試合は渾身の突きをきれいにかわした相手が、振り向き様に喉元に剣を突きつけて終了!


それから男子も一回戦の4試合を終えた。


次いで少しインターバルを置いてから、準決勝が始まる。


準決勝第一試合。


一回戦を勝ち上がった二人が向かい合っている。

一人は黒髪のポニーテールの美女。

もう一人は小柄な純白の髪の少女?


勝負は一瞬でケリが付いた。

初めに仕掛けた黒髪の美人の攻撃を綺麗に避けて、スレ違い様に白髪の少女が相手の胸に剣を突き立てた。

剣の先も丸く削ってあるから刺さったりしないけど、ホントの戦いならきっと胸を貫かれていた筈。


白髪の少女は涼しい顔で勝ち名乗りを受け、退場した。


準決勝第二試合は赤髪の格好いいお姉さんと、金髪美女の二人。

此方も試合開始早々ケリが付いた。


気がついたら金髪美女の剣が宙を舞っていて、赤髪騎士が喉元に剣を突きつけていた。


金髪美女は清く降参し、女子の準決勝は終わった。


次は男子準決勝。


一人は見るからに金髪のキラキラ王子


「ギルガメッシュ大公家の三男、フェリオ様です」


ナーシェが囁いてくれる。

ビオレッタの大公家と対をなす二大大公家のひとつギルガメッシュ大公家。近衛騎士団長もギルガメッシュ家の者だという。


ソードマスターみたい。


剣聖とソードマスターの違いは、達人級の腕前が有って騎士団からの推挙を皇帝が認めればソードマスターになれるの。

剣聖は誰もが納得する技量と実績がなければなれない。


ソードマスターは帝国中には20人くらい存在している。


方や剣聖は二人だけ。


デュークと、皇帝の後ろに控えているアレクシードの二人だけ。アレクシードさんはデュークの剣の師で、デューク曰く「俺の百倍は強い」人。


強い人の戦い方ってどうなのかな?


ソードマスターでも随分強いと思うから楽しみ!


もう爽やかな微笑みをわたしに向けるキラキラ王子フィリオ様!


強そうに見えない。


女滴しに見える。


ここでコソッとナーシェさんが囁く


「フェリオ様は女性相手にも無双しております……という噂です」


やはりわたしの勘は間違っていなかった!


マジもんの女滴しだよ!


いよいよ女滴し……違ったソードマスターフェリオの準決勝が始まる!



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