表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/13

「甍に沈むタンク」


「詳しく言えないこと」


 ネットならではのことって、あるのです。詳しく言えないこと。詳しく言うと、住まいがバレちゃうから……



いらかに沈むタンク」


 家から出た道路が好きで。正確に言うと、そこから見える景色が。ちょうどいいところなんですよ。

 まっすぐに伸びた道路の突き当たりの家の屋根瓦のうえに、青空が見えるんですがね、その甍と空のあいだに、タンクが見えるんです。タンク……なんていうんでしょう、あれ。水道局かなにかの鉄塔みたいなやつ……?

 家の門を出て、二三歩歩くと、甍に沈んで見えなくなるんです。ああ、出掛けたくないな……なんてね、タンクが沈むと、思ってしまったり……なんてこともなく、出掛けていくのですけど……


 たまにしか注意が向かない、ちょっとした景色。今日も気がつくこともなく、晴れた空なんかちゃんと見もしないで駅まで行きました。道中、唯一心をとめた覚えがあるのは、枯れたまま放置されている、蜂の巣のような紫陽花くらい……



 ***


 特になにもしないまま、していてもそれにきづかぬままに、日々は過ぎていきます。今日はこの辺で終わりにしようと思います。

 令和元年十月二十三日 梶生モットシボ郎


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ