共和国3
人類は辛くも魔物との戦争に勝利した。
家々は直され、畑は耕され、道は満杯の人で溢れかえることになった。
人々は笑顔になった。ようやくの平和を手に入れた。
だが、それは長くは続かなかった。
住む家を建てる場所が無くなった。
もとある畑だけでは国民を養えなくなった。
道は他国と繋がった。
無限に思えた土地は実は有限だったのだと人々はようやく気付いた。
そして、人は、愚かにも、争うことを選んでしまった。
そんな戦乱の時代を導いたのは…あるいは掻き乱したのは3つの国だった。
終戦時、最も余力を残していた帝国
勇者と共に最後の戦いにおもむいた王国
そして、いち早く弱小国をまとめ上げることに成功した共和国。
この三国を基に世界は一旦の平穏を手に入れた。
笑ってしまうほどの不安定さのまま。
そも、この世界における軍事力とは何か。
答えは当然超人である。この超人には国の戦力とする上で一つ大きな問題点がある。
寿命がある事だ。
数十年で使えなくなることが確定している武器を使って国同士の均衡を保つなどあまりに無理があった。
そして、その時が来た。帝国に生まれた強力な超人の存在は各国に嫌でも緊張を生んだ。
そして、その恐怖からよりにもよって先制攻撃という手段を選んでしまったのは…共和国だった。
勇者召喚を行って、帝国の超人に匹敵する存在を手に入れた共和国は、周辺諸国に圧力をかけ、取り込んでいった。
帝国に勝つために…。
もちろん帝国も手は打った。対処はした。
それでも、この動乱を招いたのは、最初の一矢を放ったのは、紛れもなくセルレイン共和国なのだった。




