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御遣い

様々なコメントありがとうございます。返信することができずにすいません。

最近、色々と忙しいもので……。

今後は投稿ペースを上げられるように頑張ります。


 ――精霊の森

 そこは古くから精霊が住んでいると云われていて、精霊たちの怒りを買わぬため、一般人は滅多に足を踏み入れない場所だ。そのため、手つかずの自然が多く残っている豊かな森でもある。


 そんな森の一ヶ所にやたらと不自然なものがあった。


 本来ならばそこには緩やかな丘があったはずなのだが、現在は直径五十メートルほどの巨大なクレーターが出来ている。

 その大穴の上に一つの人影が浮いていた。


「あーあ、やり過ぎたかな」


 この状況を作り出した張本人は、クレーターを見下ろしながら頬を掻いていた。


「まあ、やるのは久しぶりだったからしょうがないか」


 真羅はこの惨状を見てもなんとも思わないようで、呑気に欠伸をしながら空中(・・)で寝転がった。


「ふぁ~。でもアイツの隕石を壊さなかったらどのみち穴は出来てたか」


 ちなみにその“アイツ”も、先ほど倒した他の敵の亡骸共々、今ので完全に消滅している。


「しかし、まだ痺れてるな。まったく、霊体まで痺れるなんて、母さん以外だったら初めてだ……」


 感心したように自分の拳を軽く撫でると、真羅は楽しそうに笑みを漏らす。

 ただ魔力を纏わせただけの物理攻撃で霊体までダメージがいくなど、よほど魔闘技に長けた者か、魔力量が馬鹿みたいに多い者でないと不可能なことだ。

 

「まあ、すぐに治るか。それより向こうは終わったかな?」


 寝転がったまま、勇志たちが撤退していった王都の方に向き直り、もう一度欠伸をする。その姿はとても友人の身を案じているようには見えない。いや、心配する気がないというより、心配する必要がないと考えているように見える。









 ――――時は少し遡る。


 真羅とシャルアの戦いに決着がつこうとしていた頃、生い茂る木々の中を進む複数の影があった。


「まったく。シャルア様も困った方だ」


 現在シャルアの部下である魔人族の精鋭部隊は、女神の使徒たる異世界の救世主たちを追って森の中を駆けていた。


「しかしあの男、恐ろしいほど手練れだったな」


 一人の魔人が走りながら呟く。先ほど自分たちの仲間の命を容易く奪い、尊敬する上官に戦いを挑んだ男のことを思い出し、思わず身震いする。

 その様子を見た隣の男が、笑いながら肩を叩く。


「ははっ、心配しなくてもシャルア様に掛かればあんな人間のガキぐらい瞬殺さ」


「……たしかにな」


 魔人族は他の種族より強大な力を持っているため、他種族を――特に最も脆弱な人間族を軽視する者が多いのだ。そのため、精鋭部隊の中でもこの男のように、先ほど仲間を一瞬で切り伏せたのを見たのにもかかわらず、真羅のことを大した障害だとは思わない者が大半だった。


「だが、あんなのが何人もいるなら少々厄介だな」


「だからおれたちがこうして始末に来たんだろ?」


 現在、彼らは逃げ出した手負いの獲物を追い詰める捕食者の立場にあるため、軽口を叩けるほどの余裕があった。元々、精鋭部隊に所属できるほどの腕と自負があるので、彼らはこの任務もそれほど難易度の高いものだとは思っていないのだ。


「奴らはまだそんな遠くには行ってないだろう。喋ってないでなんとしてでも探し出せ!」


 この部隊の隊長であるシャルアの腹心の男が、先導しながら無駄口を叩いている部下を睨みつける。


「分かってますよ。でもあいつらかなり消耗してますし、さっきのヤツと比べたら楽勝でしょう?」


「だからと言って油断するな。先ほどのように痛い目に――ぐっ!?」


 隊長が何かにぶつかり足を止める。


「くっ、なんだ」


 頭をさすりながら、ぶつかった物を探そうと顔を上げるが、


「ん? 何もない……」


 目の前には何もなく、周囲にも特に怪しい物はない。敵の仕掛けた罠の可能性もあるので、試しに目の前に手を伸ばして確認してみるもやはり何もなかった。

 不審に思い首を傾げていると、先ほど軽口を叩いていた魔人が、急に足を止めた隊長のもとに歩み寄ってきた。


「急にどうしたんですか?」


「いや、いま何かにぶつかったのだが……」


「――? 何もありませんが」


 不思議そうに辺りを見渡す部下を見て、「自分の勘違いか」と隊長が頭を掻いていると、頭上からヒラヒラと何かが落ちてくる。

 隊長は反射的に掴んでそれを確認する。


「これは……羽根、か?」

 

 隊長が掴んだのは、美しい純白の羽根だった。それはその辺りに生息している野鳥のものとは違い、まるで御伽噺に出て来る天使の背に生えているものように美しい羽根だった。

 その羽根の持ち主のことが気になり、隊長は無意識の内に自然と頭上を見ようとしたが――


 ――視界に入ったのは何故か地面だった。

 

 隊長はそのことを疑問に思うも、答えを得る前に意識を失った。



「隊長ッ!」


 しかし、他の魔人たちはその答えを見ることができていた。

 隊長が羽根を掴んだ直後、彼の首が突然何か斬り落とされていたのだ。


「――敵襲、敵襲ッ!」


 突然の出来事で呆気に取られるも、精鋭部隊というだけあってすぐに体勢を整える。


「くっ、一体何が起きたんだっ?」


「――何って、ただ斬っただけだよ」


 一人の魔人が不安を柔らげようと疑問を口にしたとき、頭上から無邪気な声が響いてくる。

 その声につられて魔人たちが一斉に上を向くと、空に一人の少女が太陽を背に浮かんでいた。そして、魔人たちはその少女を見た瞬間、理解する。


 ――――あれは自分たちとは“何か”が違う。


 その少女は、燃えるような美しい紅い髪に、まるで紅玉と見間違うほど綺麗な真紅の瞳を持つ、十代前半ぐらいの愛らしい少女だが、人とは明らかに違う存在(もの)だった。


「あははっ、はじめましてだね。異世界の魔人さんたち」

 

 その少女は無邪気に笑いながら、丁寧にお辞儀をする。その姿はとても可憐で、まだ幼さの残るこの少女の見た目と合わさって、思わず見惚れてしまうほど可愛らしかった。

 

「改めて自己紹介してあげる。あたしの名前は、ルビア。よろしくね!」


 ルビアと名乗った少女は、重力を無視したようにゆっくりと地面に着地し、呑気に伸びをする。

 

「う~ん、外に出るのは久しぶりだな~。ん、どうしたの? みんなポカーンとして?」


 ルビアの声で我に返った魔人たちは、得体の知れない彼女から距離を取り、後方から攻性魔法を放つ。


「あはっ。そんなの当たらないよ」


 無邪気な笑みを湛えながらルビアが手をかざすと、彼女の掌に紅い剣が出現する。そして、彼女がその剣を軽く振るうと、魔人たちが放った魔法が全て一瞬で霧散する。


「――バカなッ!」


 目の前で起きたことが信じられず、魔法を得意としていた男が叫ぶ。他の魔人も目を見開いて固まってしまう。


「いいの? あたしばっかり見てて?」


 隙だらけの魔人たちを見ながら、ルビアは不思議そうに首を傾げた。


「何を――」


 ――――ドンッ


 一人の魔人が口を開いた瞬間、突如彼の頭が爆発したように吹き飛ぶ。


「あーあ。だから言ったのに」


 不貞腐れたようにルビアが頬を膨らませるが、さらに数人の魔人の頭が吹き飛んでいき、彼らはようやく事態を理解する。


「――ヤツ以外にも何かいる! 周囲を警戒しろ!」


 最後尾にいた女が声を上げて周囲を見渡す。敵は目の前の紅い少女だけではなく、他にも何かがいる。だが、彼らはそれに気付くのが遅すぎた。


「ハッ! やっとかよ」


 森の何処からか女の声が響いてきたと同時に、複数の魔人の頭が吹き飛び血だまりと化す。


「一体どこから……しょうがない。全員下がれ! 魔物を盾にして撤退しろ!」


 比較的冷静だった男が周りに指示を出し、奥に控えさせていた魔物をルビアに嗾けしかけさせて、仲間を後退させようとするが――


「くっ、なんだこれはッ」


 魔人も魔物も、目には見えない壁のようなものに阻まれてしまう。


「ぶっ壊せ!」


 一人の魔人が剣で斬りつけるも、ガキンッと金属がぶつかり合うような音を立てて弾かれる。


「ま、魔法だ。魔法で破壊しろ!」


 何人かの魔人が一ヶ所に集中的に魔法を放つも、不可視の壁は全く壊れる様子がない。


「くそッ! なんで壊れないんだ」


「当たり前です。その程度で私の()を壊せるとでも思ったのですか」

 

 イラつきながら魔法を叩き込む魔人に、冷ややかな声が浴びせられる。壁の向こうに目をやると、そこには、ルビアとどことなく似ている十代後半ぐらいの年頃の美少女が、冷たい視線を魔人たちに向けていた。 透き通るような蒼い髪。青玉ように美しいが、全てを凍てつかせるような冷気を放っている青い瞳。その姿に、魔人たちは一瞬見惚れてしまうが、その冷酷な眼差しですぐに正気に戻される。


「見苦しいので、その汚らわしい視線を向けないでください。というよりも、いいのですか? 私に気を取られて」


「そうだよ! あたしを忘れないでよっ!」


 蒼髪の少女が追い打ちを掛けるように冷たい言葉を放つと、彼らの背後から頬を膨らませたルビアが、剣を構えて飛び掛かってきた。


「それッ」


 目にも留まらぬ速さでルビアが剣を振るうと、複数の魔人の首が宙に舞う。


「くそッ! 魔物ども、その女を殺せぇぇぇッ!」


 追い込まれた魔人がヒステリックに叫び、壁の向こうに取り残されていた魔物を、蒼い少女に襲いかからせる。

 しかし、少女は一切動じることなく、静かに目を瞑る。


「浅はかですね……」


 少女が呆れを含んだ溜息を吐くと、周囲に複数の蒼い盾が顕れ、次々と魔物を弾き飛ばしていく。


「この程度では、傷つけるどころか触れることすらできませんよ」


 相変わらず冷たい声音だが、その声には若干の哀れみが含まれていた。


「可哀そうに……あんなのに操られてしまって……」


 僅かに呟いたかと思うと、蒼い少女は静かに目蓋を上げる。

 すると、周囲に浮遊していた複数の盾が、突然もの凄いスピードで魔物に突っ込み、瞬く間に叩き潰していった。


「うわぁ~。ひどいことするなー。フィルって大人しいように見えて結構過激だよね」


「このくらいで何を……そのままにしておいた方が可哀そうでしょう。それより、そっちは敵が残っているんですよ。戦いに集中しなさい」


 原型の残らないほど無残な姿へ変わっていく魔物たちを見ていられず、ルビアは手で顔を覆って隠してしまう。しかし、蒼い少女――フィルは、この常人なら吐き気を催すような光景を見ても、冷静に周囲に目を配りながらルビアに注意を促す。


「むぅ~。分かってるよ」


 再び頬を膨らませたルビアは、不貞腐れながらも鈍ることない剣技で、魔人たちを微塵に切り裂いていく。いや、不貞腐れているせいか、剣戟は先ほどよりも鋭くなっていて容赦がない。それこそ、反撃の隙など一切与えず、一方的に、ただ圧倒的に。


「なっ、なんなんだよ、これ……」


 目の前で仲間を惨殺されていく光景を目の当たりにした魔人族の男は、恐怖のあまり腰を抜かして倒れ込んでしまう。

 この部隊の者はただでさえ人間より遥かに強靭な肉体を持つ魔人族の中でも、精鋭と呼ばれるほど抜きんでていた者たちだ。彼もその一人であり、女神の使徒だろうとに後れを取ることなどないと慢心を懐いていた。それ故、今まで圧倒的な力で一方的に蹂躙されるということは、体験するどころか一度も考えたことすらなかったのだ。


 腰が抜けて身動きができず、ただ呆然と眺めていると、いつの間にか残りは彼一人となっていた。


「キミで最後だね」


 無邪気で可憐な笑顔を浮かべた天使(しにがみ)が、ゆっくりと彼のもとへ歩み寄ってくる。


「ひっ、ひぃ~」


 男は情けない声を出して後退るが、フィルの障壁に阻まれて逃げ道を断たれる。


「た、たすけ――」


 男は恐怖のあまり涙を流して命乞いをしようとするが、無邪気な少女はその願いを聞き終える前に、真っ二つに切り裂いてしまう。


「あれ? 何か言ったような」


 ルビアが可愛らしく首を傾けていると、フィルが障壁を消して近づいてきた。


「フィル、これで終わり?」


「ええ、恐らく」


 周囲を見渡して敵がいないことを確認すると、フィルは血に塗れた盾を消して警戒を解く。

 すると、それに合わせるようにして、金色の装飾が施されている狙撃銃を担いだ少女が木々の間から現れる。


「なんだ、もう終わりかよッ。まだ撃ちたりねーよ」


 美しく煌く金色の髪に、黄玉のように輝く瞳。年頃は十六、七かそこいらで、その容姿は間違いなく美少女という言葉が相応しいが、乱暴な口調と不機嫌そう細めた目がそれを台無しにしてしまっている。

 

「はあー。考え無しに暴れられるとこちらが困るんですよ、ラムル」


「ずっと外へ出れなかったんだから、しょうがねーだろ」


 フィルは溜息を吐きながら哀れみを込めた視線を向けるが、ラムルはそれを無視して駄々を捏ねるように銃を振り回している。


「あらあら。そんな物振り回したらダメよ、ラムルちゃん?」


 ラムルが銃を振り回していると、彼女の背後から声が聞こえてくる。振り返って見ると、一人の女性が淑やかに立っていた。

 艶やかな翠色(すいしょく)の髪に、鮮やかな翠玉の瞳。年齢はまだ二十代前半ほどに見えるが、成熟した大人のような雰囲気を醸し出している。


「なんだ、エルマか。生き残りがいるのかと思ったぜ」


「ふふ、あまり羽目を外し過ぎてはダメよ。真羅さんが困ってしまうわ」


「ちっ、分かったよ」


 急に大人しくなったラムルを見て、フィルは再び呆れ気味に溜息を吐く。


「はあ、相変わらず真羅のこととなる大人しくなるのですね」


「ち、ちげーよ。つーか、お前だってかなり暴れてただろ。ホント大人しそうに見えて過激なヤツだな」


「誰が過激ですか! それをいったら、あなただって同じでしょう!」


 ラムルに気にしていたことを指摘され、フィルは珍しく声を荒げて抗議する。すると、それにルビアも加わってきた。


「あたしも、フィルは過激な方だと思うよ」


「なっ、ルビアまで……」


「だよなあ~。別にオレじゃなくても、さっきのを見れば誰だってそう思うだろ」


「うん。さすがに、盾で撲殺はマズイよね」


「うっ! も、もうこれ以上はやめてください……」


 無邪気なルビアの追い打ちを受け、さすがのフィルも涙目になっていた。先ほどまでのクールな雰囲気は微塵も感じられない。

 エルマはその光景を穏やかに微笑みながら眺めていたが、ふと、何かを感じて背後に振り返る。


「今のは、“神威(シンイ)”の……」


 しばらくの間、エルマは目を細めて森の奥を眺めていたが、何かの気配を感じて視線を向けると、いつの間にか隣に黒髪の少女――ディアが立っていた。

 

「……シンラの方は終わったみたい」


 ディアは抑揚のない声で淡々と話すと、黒い魔導書を取り出す。


「早く戻ろう?」


 相変わらず無表情のディアだが、どこか逸る気持ちを抑えようしているようにも見えるため、エルマは微笑ましそうに頷く。


「そうね。早く終わらせましょうか」

 

 エルマはどこからともなく、先端に翡翠のような宝石が付いた杖を取り出す。


「ディアちゃん、お願いね。彼らを弔ってあげて」


 無言で頷くと、ディアは魔導書を開き、軽く手を振る。

 すると、周囲が光に包まれ、魔人たちの亡骸が分解されて消滅した。


「お疲れさま。後は、(わたくし)が」


 杖を天に掲げると、エルマは祈るように目を瞑る。


『――在るべき形に戻れ』


 静かに呪文が紡がれると、戦闘で穴の開いた地面や倒れた木々が、まるで逆再生されるように元の姿に戻っていった。


「これで後処理は終わりですね。 皆さん、帰りますよ」


 エルマは微笑みながら杖をしまうと、騒いでいる三人を呼び集める。


「すいません。任せっきりで……」


「いいのよ、フィルちゃん。私たちはそれぞれ役割が違うのだから」


 申し訳なさそうに頭を下げるフィルに、エルマは慈愛に満ちた穏やかな笑みを向ける。

 

 見た目も中身もこの中では、エルマが最も大人びているため、彼女がこの五人の中でまとめ役――もとい、保護者のような役割を果たしている。


「なあー。さっき“神威(シンイ)”の波動を感じたろ? 向こうで何があったと思う?」


 真羅たちと魔人族が遭遇した場所を、木の上から眺めていたラムルが、何気なく四人に質問をする。


「う~ん。なんでだろう? “神威(シンイ)”を使うほどの強い相手じゃないし……鬱憤晴らし?」


 ルビアは可愛らしく首を傾げながら、さらっと酷いことを口にする。


「いや、それはないだろ。そもそも、シンに鬱憤はなかったぞ?」


 ルビアの答えを聞き、ラムルが反論する。この五人は、常に真羅と行動を共にしていたが、彼が不満や怒りを懐いている様子はなかった。寧ろ、未知の神秘を知る機会を得たため、彼は喜びを懐いていた。


「彼のことですから、特に理由はないと思いますけど」


「……同じく」


「まあ、確かに理由なんてなさそうだな。強いて言うなら“なんとなく”だろ」


「お~。不思議なくらい納得できる」


 四人の話がまとまったところで、その様子を見守っていたエルマが口を開く。


「ふふ、それじゃあ、今から確かめに行きましょうか」


 イタズラっぽく微笑むと、エルマは背から純白の翼を生やして、空へと飛び去ってしまう。


「あー! 待ってよ」


 それを見た他の四人も、エルマと同じく背中に翼を生やすと、彼女を追って飛び立った。

 


 後には、魔人たちの骸も、戦闘の跡も、一切の痕跡も残ってはいなかった。






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