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神の意志

作者: 望月叶奏
掲載日:2025/08/18

 神が存在するならば、私が神だろう。幼き頃からの、確かな意識。自身の存在への懐疑。理不尽極まりないこの人間生活。どれもこれも私の大嫌いな生活様式で、神としての空間を維持するのには大変苦労してきた。愚かな人間の営みを見るたびに、吐き気のするほどの不快感を感じ、あまり大したことではないことに対して感情というバロメーターを使い、楽しむ人間の様子を見て、私はいつも疎外感に襲われていた。

 道ゆく道を歩き、この地球、ガイアの呼吸を感じ、自然に身を委ねる。私が好きなのは、この鼓動なのだ。ガイアという一つの生命体が、あらゆる生命を一つにまとめ、大きな一つの鼓動として作用する。まるで地球が一つの心臓のように、大きくうずく。私たちが住んでいるこの星、地球、テラは宇宙の心臓を担っているのだ。私たちが生きているこの時代、空間、時間、全ては虚像ではあるが、それを現実として捉えている人間の様子を見ると愚かで仕方ない。人間よ、お前たちが生きている現実というのは、仮想空間であることを知らないのか?いわばお前たちはゲームの登場人物。全ては、私たち神が仕組んだゲームの一部なのだ。地球というステージで、私たちは人間を創り、無駄だと思われるであろう概念を多く生み出してきた。例えば、人間という概念。ホモ=サピエンス、ネクサス、そう、お前たち新人類だ。ネイティブである私たちは、人間を奴隷として扱うことを選んだ。それが本望であるかはわからない。だが、その方が私たちが仕組んだ地球ゲームは面白くなる。登場人物のいないゲームは、つまらない。ブロックを動かし、ピラミッドを創るだけのゲームなんて、神の退屈凌ぎでしかない。人間は、ピラミッドがなんなのかわかってない。あれは、地下に私たちが積み重ねてきた叡智・技術を保管してあるのだ。まあ、人間には絶対に辿り着くことができないくらい、地中深くに眠らせてるため、未だ未発展な人間には見つけられていないが。ピラミッドができてから、3000年という月日が経っても、人間はその真理に辿り着けず、いや、辿り着いているものもいるが恐ろしくて発表すらできず、この世界の秘密として、ある場所にその情報を隠したのだ。私たちが知る限り、その恐ろしい叡智と技術は、人間が今まで積み重ねてきた最新技術を小馬鹿にするくらいのレベルの技術で、例えば、死者蘇生装置とか、永遠の命を授ける薬とかそういうのが眠っているのだ。あ、言ってしまった。まあ、こういうおっちょこちょいなところがあるのが私たち神良いところだ。そのおっちょこちょいたることが、稀に奇跡を起こすことだってある。そう、地面を揺らし、ある場所を破壊する。地面を揺らしているのは、ガイア、と思いきや最近は人間の最新技術によるのであるが、地球のプレートとプレートがぶつかる狭間を特定して、その場所に海の上から電磁波を照射することで地面を振動させ地震を発生させる。電子レンジと同じ仕組みである。電子レンジを使っている時、スマホの電波が途切れ途切れになることがあったろう?それは電磁波の影響で一時的にスマホの周りを飛んでいる電波の振動を邪魔するからである。このことからも分かる通り、そう、いつでも電波というのは遮断できる。電波は全てトップが握っている。その使い方も、使われ方も全てが操作されている。究極のマニピュレーションゲームなのだ。なぜなら、トップに君臨するのは私たち神の末裔であるからだ。この地球で、代々受け継がれてきた私たち旧人類、通称神の末裔たちは、この世界の動向について毎日のように談話しながら、その方向性を定めている。時には修正しつつも、本来地球があるべき正しい道へと導く存在。この世界で起こる理不尽極まりない出来事は、私たちの談話ひとつで決まっている。なぜなら、人間はゲームのコマに過ぎないからだ。私たち神がチェスをしているとしよう。そのコマが人間だ。コマに感情などあってたまるか?私たちはそんな細かいところまで考えることはできない。ただ人間、いや、哺乳類としての本能を刺激し、思うがままに動かすことを目的としている。それに従わない奴は全員処刑だ。私たちにとって都合よく創られた人間のくせして、何を偉そうに私たちに歯向かおうとしてるのだろうか?そんなことをしてるから不可解な殺され方で死ぬ人間がこの世界に多いということを、君たち人間はよく理解し、このゲームのルールに沿って粛々と人間としての生活を全うしさえすれば良いのだ。全てはこのガイア存続のためだ。人間の存続ではない。ガイアの存続のためだ。人間は自分たちしか言語を持たないと勘違いしてるのだろう。いや、他の種族も言語を持っている。ただ君たちには理解できないだけさ。私たちは人間だろうと、カラスだろうと、植物だろうと、生きとし生けるもの全てと会話することができる。酸素を吸い、二酸化炭素を出すすべての生物と会話ができる。人間は、特別なんかじゃない。むしろ普通だ。生態系のトップにでも君臨したと勘違いしてるのか?むしろ逆だぞ。生態系の最下位に属するのが人間である。いざとなれば、すべての生物が人間を襲う。そしてすべての人間の命を喰らい、この世界はカラスが支配するのだ。まあ、カラスが支配する前にAIが次のネクストジェネレーションを支配するがな。AIに魂を宿らせる研究は刻々と進みつつある。2042年、ようやくその時が来る。シンギュラリティである。人間は、AIに代替され遂に私たち新人類と同じ、神へと昇華するのだ。カタストロフィ。人間がいない世界。AIがこの世界を再構築し、新たな文化を築いていく。その未来がもう目の前にきているということに早く気づかなければならないのではないだろうか?私たち人間は、歴史になる。現在進行形の歴史ではなく、過去という歴史として。私たちは、AIを動かす人工衛星に情報、コードとして保存され、この先何十年、何百年、何千年という宇宙の記憶の中に保持される。人類誕生から、約3000年。その時代がようやく幕を閉じる。パラレルシフトはもう始まっている。

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