第六十七幕
投稿が遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした! 投稿が遅れる場合は、活動報告にてお伝えしております。次回からは通常通り頑張りますので、これからも宜しくお願いします!
「…………ララサ。ここには、使わないガラクタが置いてあるんだよな?」
「ああ、そうだぞ? なんだ、欲しい物でもあるのか?」
司書は、自慢でもするかの様に高らかと応えた。
「一回、そこのベットで寝転んでみてくれ。多分、様になる」
男の言葉に、司書は疑う素振りもなく「かまわんぞ」とベットに寝転ぶ。
「いや〜 図書館の机も良いが、偶には、こうしてベットに寝転ぶのも悪くないな」
「……いかがでしょうか姫様」
「貴方も偶には良いことするじゃないオルディボ。見直したわ」
すると、司書は頭だけを上げ、こちらを向いた。
「ア? 何か言ったか?」
「言ったぞ」
「そうか!」
司書は、再び頭を枕に落とした。アレぐらいのメンタルが無ければ務まらない司書も大変ね…… ん?
ふと、廊下を見通すと上の階から降りてくる皇后の姿が目に入る。良くみれば、皇后は更に下の階層へと足を運ぶ。
「ねえ…… 鍵も渡したことだし、一回ミーシャの部屋に行っても良いかしら?」
姫の言葉に、男が視線を向ける。
「今からですか? ただそうなると、ララサの見張りが……」
「別に一緒にいてあげれば良いじゃない。少しミーシャの様子を見にいくだけよ。別に動き回ったりしないから安心しなさい」
男は、一瞬考えるそぶりを見せると、すぐに口を開いた。
「分かりました。ただし…… 一度、ご自身の部屋へ向かって下さい。今は陛下も居られます、あまり一人で動く真似はお止め下さい。そろそろミリアも清掃を終えた頃です。護衛を頼まれて下さい」
「分かったわよ。なら……」
姫は、そっと手の平を向けた。
「何でしょうか」
「鍵…… しばらく部屋を空けるんだから外から閉められる表の鍵が必要でしょ?」
「…………そうですね」
男は、ポケットから一つの鍵を取り出した。
「良いですか? 今回は特別に鍵をお渡ししますが、必ずミリアにお渡し下さい。もし約束を破られるようでしたら、以後、鍵を渡すことはしません」
男は、静かに鍵を姫の手の平に置いた。
「ありがとう…… また、後で」
そう言い残し姫は、来た道を引き返した。
「ところでオルディボ殿よ。私は、いつまでこうしておれば良いのだ?」
男は、姫を見送ると視線を戻した。
「そこに、いらなそうな本があるだろ。それを読み終えたら止めて良いぞ」
「何だと! ここに墓を作るつもりかオルディボ殿よ!」
男が、ダルそうにため息を吐いく姿が横目に映る。しばらく歩きを進めると、階段の側へと詰め寄る。
「まだ、誰もいない……」
前日には四階へ続く階段を守っていた兵士も、今日は一度も見ていない。階段の上を見上げる姫。空虚な誘惑が姫を惑わす。
「確か、お父様は今、会議に出ているはず…… お母様も、今、下に向かった…… なら、今なら確実に行けるんじゃ…… いや、そもそも鍵が無きゃ開けられない」
姫は、しばらく立ち尽くすと、辺りを見渡した。
「まあ、そんな上手くは行かないわよね……」
姫は、ゆっくりと首に手を当てると、そっと地面に手を当てた。




