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ゲーム制作会社の人たち。

風物詩だった件。

作者: 青柳

三本目。良ければ見てやってください。


社会人になると、日付けの感覚に疎くなる。

平日毎日働いている弊害のような気がするので、週休5日くらいで給料は現状維持を希望したい今日この頃。


そんなある日の朝、いつも通り出勤して、パソコンを立ち上げて、いつも通りにユーザーからの通報画面を開くと、一瞬見なかった事にしたくなるくらいユーザーからの通報がじゃんじゃかきてた。


なんぞ!?大型アプデなんて年末にやって、ついこの前はバレンタインイベでやっとこさのんびりしてんのになんぞ!?

と、狼狽えた俺、真柴淳二。

カスタマーサポート担当。入社3年目。


「シバくん、悪質ユーザーの通報結構来てるから、テンプレに答えてもらって?ユーザー特定するから」

と、デバッグ責任者のたかしーから指示を受ける。

うちの会社だけかな?デバッグとカスタマーがこんなに密なの。

まぁ、不具合とかあったらこっちもユーザーに個別に対応しなきゃいけないし、まだうちの上司来てないから、早めに指示貰えるのはありがたい。

因みに本日上司はフレックス勤務の日だからいつもより1時間ばかり遅く来る。


「あ、りょーかいです」


「よろしくー、いつも通りサーバー担当にも回してー」

と、ひらひら手を振って、たかしーは席に戻った。

俺は言われた通りにテンプレ発送をやっていた‥が、意外と人数が多いし、他にも通常の問い合わせもある、あのクエストのアイテムがドロップしないとか、ガチャのアレが出ないとか言われて、デバッグに検証依頼するのと、テンプレ送るのとであっという間に1時間が経過した。


「シバくん、おっはー。元気ー?」

明るく元気な俺の上司、本田真由さん。滅多に無い電話対応で神対応しちゃう尊敬する上司が出勤してきた。


「おはようございます。元気じゃないです、出勤してから元気じゃなくなりました」


「えっ?何故?」


「深夜からずっと、ひっきりなしにユーザーの通報がきてたらしくて、さっきたかしーに指示貰って、テンプレ発送中です」


「へー‥‥なんだろうね?」

そう言って、本田さんはパソコンを立ち上げながら俺の隣に来てパソコンのモニターを覗き込んで、何か納得していた。


「‥‥あぁ、あれだ、いつものやつだ」


「えっ?いつもの?」


「春の風物詩、春のBAN祭り」


あ、その一言で全てを察してカレンダーを見たら3月でした。春休みに突入している学生さんが多いですものね。


「あれ?1人でここまで減らしてくれたのー?やったねー、出来る後輩を持てて嬉しいー」

と、労ってくれる上司を持てて俺も嬉しいです!


それを眺めてたたかしーが、俺も誰かに労わってほしい、もう帰りたーい、本日営業終了したーい。

と、言い出し、デバッグのサブリーダーも便乗して、私もー誰も労ってくれないーつらーい!と言いながら検証作業をしていましたとさ。

今回の語り部:真柴淳二。

通称シバくん。カスタマーサポート担当。入社3年目。

前回登場した君島くんと同期。


その他登場人物

たかしー:以下略。今後もよく出てくる人。

名前の無かったデバッグサブリーダー:通称姐御。


本田真由:真柴くんの上司。

神対応の塊と言われる、コミュ力高めの素敵女子。

すみ◯こぐらし好きで、中でもじん◯べえさんとと◯げ?推しでデスク周りにはじ◯べえさんととか◯?のグッズがあふれている。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 短編としてきちんとまとまっているところが素敵だと思いました。 面白かったです!(*´▽`*)
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