小さな頃についた心傷。(※アンハッピーです)
この世に産まれた時。
歳の離れた兄と姉がいた。
可愛がってくれた。
愛情を注いでくれた。
でも、次第に離れていった。
小さな私にはその意味が解らず。
兄や姉に自分から近づいて行った。
自分から行けば必ずまた笑顔を向けてくれると信じていた。
でも、違った。
意味が解らず私は一人で考えた。
ひたすら考えた。
やっぱり解らずに懲りずに近づいた。
やはり同じだった。
小さな私には諦めるしか選択肢は無かった。
保育園に入園した時他の子より1年遅れだった。
初めは無視された。
けれど、徐々に仲良くなった。
とても仲の良い男の子が出来た。
2人で良く遊んだ。
良く泣いて笑う感情豊かな不思議な男の子だった。
私は不思議な男の子に夢中になった。
その男の子を見ていると世界が穏やかで温かいものに見えた。
幸せだった。
ところがある日。
男の子は私に恥ずかしそうに打ち明け話をした。
ーーちゃんが好きなんだ。
……私ではない女の子の名前だった。
世界が突然反転した様な錯覚を覚えた。
それが私の名では無い事に意味も解らず戸惑った。
胸が苦しくて、これ以上男の子の側にいたくないと思った。
男の子は笑顔のままだった。
私はこんなに苦しんでるのにと恐ろしく思った。
それからその男の子に冷たく接する事にした。
むすっとする男の子に少し安心した。
少しは私の気持ちが分かったのかな?
けど、たまに他の男の子と一緒にからかってくる。
一人では私に敵わないと思ったのかな?
一人で来るならば私はちゃんと話せるのに。
怒りに任せて私は男の子を叩いた。
そしたら泣いた。
結局、何がしたいのか意味が分からなかった。
男の子はそのうち私に近づきもしなくなった。
結局、その男の子は好きな女の子と上手くいったのか分からなかった。
知りたくもなかったから当然だ。
私に感情が無ければ応援出来たのにね。
傷付くのならば
私はもう人と仲良くする事はしないだろう。
そう固く心に誓った。