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高校受験

1-1


ここだけど、少し未来の世界。

そこは平和と不和の天秤が釣り合っている星で、世界で、国だった。


鬼怒川桃子は「桜ちゃんと同じ高校に行く!」という理由で、姉の桜子が通う太陽高校の受験を決めた。

姉と比べて学力が低い桃子は「桜ちゃん、勉強教えて!」としがみついて、受験勉強に挑んだ。


今まで「桃ちゃん。勉強しないとダメだよ」「桃子、勉強ちゃんとできてるか?」「桃子、勉強しなさい。困るのは自分なのよ」、散々言われてやらなかった事を桃子は後悔した。


中学の担任や、各教科の先生、姉、父、母、祖父、祖母にお願いし、食らいつくように勉強した。結果、無事に合格。

桃子の合格は本人以上に、桃子の受験に協力した全ての関係者が喜んだ。


「鬼怒川の受験ってさ、チーム鬼怒川って感じだよな」

受験が終わった後、クラスメイトの男子が桃子に言った。

「鬼怒川一人だったら、絶対合格してねぇよ。オレ正直うらやましかったし、ヒイキされてるって思ってた。でもさ、鬼怒川って、そうキャラなんだな。オレも数学教えたけど、なんかすげー一生懸命だったからさ、なんつーか、引き込まれた感じがした」


「あー、わかる。あたしも古典教えた時、なんか教え甲斐?あったし、問題解けて理解したときのリアクション?、頭の上で電球ピカって光ってた」


「あたしも理科の生物教えた。メッチャ教科書落書きしてて、ノートなんか生物の野池パロディにしたパラパラマンガ描いてて、野池に赤ペンで集中しろって怒られてた。でも、教えた後のノートが4コママンガでまとまってきて、面白くなってた」


卒業後、中学のクラスメイト達とはバラバラになった。

母校の中学では、「成績が悪くても皆で協力して取り組めば、ちゃんと出来るようになる」という事例として、桃子式勉強と呼ばれ教師たちの間で語り継がれている。


そして桃子の高校生活、最初の夏休みに再び転機が訪れる。

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