季節を彩る 秋月と朝焼け うっすら嘲笑うように 織り成す
季節を彩る
秋月と朝焼け
うっすら嘲笑うように
織り成す天体ショー
最後の星が
光に飲まれたら
私と君はきっと
手を離すでしょう
いつも明るい君の横で
照らされるままの私は白色
色付く世界で君は輝いて
私はいつもその後ろ
もう終わりにしよう
いい掛けた声を
君は優しく塞いでくれた
秋晴れの空に
揺らいだ雲は
今日も黒光りして
風の中
十五夜明けの
二人の横を
なめまわすように
風が吹いた
夢を描いた
君を見ていた
くすくす嘲笑う
みんながいた
それでも君は
前向きに生きて
私なんかはきっと
足手まといでしょう
いつも明るい君と重なり
光を奪う私は漆黒
君が涙すら流せないなら
私がそれを隠してあげる
大丈夫と
見上げたこの目を
君はそっと閉ざして
静かに泣く
月日の止まった
時空峠には
髪をほどき靡かす
少女が一人
思いの丈を
彼に叫んだ
その声は届きそうで
届かない
伝えきれない
それが全てで
彼は進んで
少女は歩き
二人の行方は
すでに知られず
ここにいるのは
少女なれの果て
空の迷い子
私は泣いた