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第59話 マジックアイテム

さてと、リサの店はこっちだっけな。


最初に行ってからもう数日は経っていて、しかもサリーの案内で行っただけなので無事着くか若干心配だ……

しかしゴリトリスか、思ったより凶悪そうな魔物のようだったな。

あの強力な毒に加えてオークキング以上の身体能力、油断はできない。

確実に仕留めるのなら、デーモンリッパーによる魔力上乗せによる攻撃が一番だが、あれは諸刃の剣のような物だからな。もしあれを使っても倒しきれなくて、俺が倒れてしまっては終わりだ。

まぁいまは魔力操作も身につけたし、大分levelも上がった。ゴリトリスと戦う前に魔力を今の状態でどれだけ消費するかを試しておくのも悪くないな。


まぁとりあえずはリサの店で毒抵抗の指輪を買うことだな。

メルさんの話だと効果の高いものはそれなりの値段になるそうだが、ここは多少高くても効果の高い物を買っておいたほうがいいだろう。

依頼のお陰で金は大分余ってるからな。


さて、そんな事を考えているうちに、無事リサの店に着くことができたようだ。

ふぅ、迷わなくてよかったな。

俺は扉を開け中に入っていく。

相変わらず店の中はマジックアイテムでいっぱいだ。

しかし、少しホコリっぽいな。ちゃんと掃除などしているのだろうか。

そんな事を考えていると奥の部屋からリサが出てきて、


「いらっしゃいませ……ってユーマ君じゃないかい! いやぁあれ以来だから結構久しぶりだね」


おおお、久しぶりに見たけど胸の膨らみが相変わらず豊かですなぁ。

サリーも普通程度にはあるがこれに比べるとやはり霞んでしまうな。

おっと、何を考えているんだ俺は、こんな事ばかり考えてまるでイグルのようじゃないか、いかんいかん。


「ああ、久しぶりだなリサ。元気そうで何よりだ。しかしちょっとこの店ホコリっぽくないか?」


俺がそう言うとリサは少し苦笑いして、


「あはは、私って少し掃除が苦手でさ」


「なるほどな。けどちゃんと掃除しないと体に悪いぞ? リサがまた病気にでもなっちまったらサリーが悲しむからな」


「そうだね、これからは気を付けることにするよ」


「それがいい、リサが病気だと俺も辛いからな。そうだ、今度病気にでもかかったら遠慮なく俺に言ってきてくれ、いつでも治しに来るからさ!」


俺がそう言うとリサは少し照れたような表情になり、


「わ、私が病気になるとユーマ君も辛いんだね」


「当たり前だろ?」


友人が病気になったら心配するのは当たり前の事だ。

まぁ俺に友人なんてほとんどいなかったんだけどな……


「そ、そうかい。なんだろうね、サリー以外の友人なんてほとんどいなかったから、こういう時なんて言ったらいいか分かんないんだけど、すごいうれしいよ。ありがとね」


そう言いリサは赤いままの顔を俯かせ黙ってしまった。

そういやサリーがリサは人と話す機会があまりないと言っていたな。

なるほど、それで照れているのか、まったく可愛いやつめ!

まぁ可愛いのでずっと見ていたいのだが、今日は少し用事があるのでやめておくか。


「それでリサ、今日この店にきた理由を話してもいいか?」


俺がそういうとリサは顔を上げる、しかし顔は赤いままだ。


「う、うんいいよ」


「助かる、今日俺はストン森林に行くことになってな。それで毒耐性のマジックアイテムを探しているというわけだ」


「ストン森林で毒抵抗だと、コカトリスの討伐かい?」


「いや、ゴリトリスだな」


俺がそう言うと、まだ若干照れが残っていたリサの顔が真剣なものに変わっていく。


「ゴリトリスだって、ユーマ君正気かい!? あいつはランクで言うならAランクの上位、ユーマ君が強いのは分かっているけどあいつは……」


「ああ、強いのは分かってるさ。けど大侵攻が起きる可能性を少しでも潰すために必要なことなんだ」


「……なるほど、昨日領主様が言っていた、大侵攻を止めるために動いている凄腕冒険者がいるって聞いたけど、ユーマ君の事だったんだね」


まじか、領主様とやらそんな事いってたのか。

いやぁ、しかし俺が凄腕冒険者か~、少し照れるじゃないかぁ。


「まぁそういうことだ」


「けど、ユーマ君はまだこの街に来てそんなに経ってない。そんな命を懸けるような事をするような理由なんて……」


「そうだな、俺はこの街自体には思い入れはあまりない。この街に来たばかりの俺だったら多分見捨てて逃げていると思う。だけど今はもう逃げられない。サリーやリサ達を置いて逃げることはしたくないからな」


「……ユーマ君がそこまで言うなら私がとやかく言うことはないね。ちょっと待ってて、いま毒抵抗の指輪あるだけ持ってくるから」


そういいリサは走っていった。

どれだけ持ってくるつもりなのだろうか、少し不安だ。

数十分後、


「おまたせユーマ君! この店にあるだけ持ってきたよ!」


そう言いリサは俺の目の前に数十個の指輪を広げた。

多いぞ! どう考えても指にはめれる数を軽く超えているだろう!!


「あ、ありがとうリサ。けどさすがにこれ全部はいらないから、この中で効果が高い物を1~2個選んでもらってもいいか?」


「わかった! ちょっと待っててね」


そういいリサは指輪を選び始める。

数分後、


「おまたせ! これとこれが一番効果が高い指輪だよ」


リサが選んだのはどちらも割と禍々しい指輪だった。

あれ、これ本当に毒抵抗の指輪なんですよね?

リサには悪いが少し鑑定させてもらった結果、両方とも毒抵抗+2の指輪だった。見た目とは違い抜群の性能だ!


「ありがとうリサ! 両方買わせてもらうよ。値段を聞いてもいいか?」


「えーとね、両方金貨2枚で合わせて金貨4枚だね」


ふむ、やはりかなりの値段だな。

まぁ仕方ないだろう。この指輪はゴリトリスとの闘いだけではなく、今後も十分活躍の機会はあるだろう。買っておいて損はないな。


「わかった、買わせてもらうよ」


そういい俺はアイテムボックスから金貨4枚を取り出しリサに渡し、毒抵抗の指輪二つを受け取る。よしこれでゴリトリス戦に向けての準備はできた!


「ありがとうリサ、これでゴリトリスと戦える。」


俺がそういうとまたリサは少し俯いしまった。

しかし今度はすぐ顔を上げ、


「ユーマ君、気を付けて行ってきて。無茶だけはしないでね。ユーマ君がいなくなっちゃったらサリーが凄い悲しむと思うから。もちろん私も……」


「心配してくれてありがとな。大丈夫、無茶はしないさ。じゃあ行ってくる」


リサに軽く手を振り俺は店を出ていく。

さて準備は整った、ストン森林に向かうとしますか。






最後まで読んでいただきありがとうございます。

それから評価やブクマなどいつもありがとうございます。

これからもこの調子で頑張っていくのでよろしくお願いします!

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