第22話 お礼
ガントさんの衝撃の発言のあと俺は茫然と自分の部屋に戻ろうとしていた
そこでガントさんから声がかかった
「おいユーマ! お前明日の予定あいてるか!?」
ガントさんがいきなりそんなことをいってきた
俺はこの村に来たばかりだ 予定なんてあるわけはない
「いえ 特に予定はありませんが俺になんか用事でもありましたか?」
そう質問を返すとガントさんは
「いや! 今回の盗賊の件で村長がお前に礼をいいたいみたいなんだ!
もしよかったら明日俺と一緒に村長に会いに行ってくれねえか?!」
なるほど たしかにガントさんに盗賊の事を話したな
しかし礼をしたいとはなにかくれるのだろうか
少し楽しみだな まぁ当然予定もない俺は
「わかりました けどガントさんは門番の仕事とか大丈夫なんですか?」
「ああぁ お前が盗賊を捕まえてくれたおかげでいつもどおり門番は一日一人の交代制に戻った だから明日俺は一日暇ってわけだ どんだけでもつきやってやるぜ!」
なるほど 門番はいつもは一人だったってわけか
「わかりました では朝おきたら向かうということでよろしいでしょうか」
ガントさんは
「ああ それでいいぜ! じゃあ明日の朝はここでまってるから寝坊すんじゃねえぞ! もし寝坊したら俺が直接たたき起こしてやるからな!」
ふむ これは寝坊するわけにはいかないな
少々失礼だがおっさんに起こされたくはあまりないからな・・
「ではこれで自分は失礼しますね」
そう言い残し自分の部屋に昔階段をのぼっていった
そのとき後ろで
「お父さん! ユーマさんが盗賊倒したって本当?!」
「ああ本当だ 俺が実際確認したからな 見事だったぜ
少々見事すぎた気もしないでもないがな!・・・」
「すごーい あんな見た目弱そうで私とそこまで年齢かわらなそうなのにそんなつよいんだー 人って見た目で判断できないね!」
なんだか少々失礼なことが聞こえたきがするがきにしないでおこう・・
そのまま俺は自分の部屋に戻っていった
扉をしめベッドに横になる
「はぁ 俺って見た目弱そうなのか 予想はしていたが少しショックだなまぁ元ひきこもりだ 強そうに見えるわけないよな・・さて 明日は村長さんの家に行くことになったな礼をしたいといっていたみたいだがそれだけだろうかもしかしたら盗賊の死体を渡せとか言われるかもしれないなまぁこんなものあまりアイテムボックスには入れておきたくはない渡せといわれれば渡すだけか」
とりあえず今日のところは寝ておくか
寝坊してガントさんにたたき起こされたらたまらない
そうして俺は目をつぶり眠っていった
次の日の朝
外が明るくなってきたころ目が覚めた
「ふぅ どうやらガントさんにたたき起こされる前に起きることが
できたようだ とりあえず一安心だな
さて今日の予定は・・村長の家にいくことだけだな」
そうして俺はガントさんがまっているだろう1階にむけて歩いて行った
1階につくとそこにはすでにガントさんが座って待っていた
「よおーユーマ! 無事におきることができたみてえだな!
もうちょい起きるのが遅かったなら俺がたたき起こしていたところだったぜ」
どうやらあぶなかったみたいだ
「すみません 久しぶりにきれいなところで気持ちよく寝れたものですから」
そうしていると奥から美人さん・・じゃないガントさんの奥さんのマリアさんがでてきた
「あらうれしいこといってくれるわね
旦那からきいたわ あなたが盗賊を退治してくれたって
ありがとうね お礼に朝ごはんごちそうしちゃうわ」
そういってスープとぱんをもってきてくれた
ありがたい 少しお腹が減っていたのだ
「ありがとうございます ちょうど朝起きたばかりでお腹が減っていたんですよ! ごちそうになります」
ものの数分で朝食は俺の胃袋に収まっていった
相変わらず味は文句なしだ
「ありがとうございました すごいおいしかったです!」
「いえいえ 今日は村長さんの家にいくんでしょ
いってらっしゃい」
いい人だ・・こんな美人でいい人と一緒になれたガントさん
なんて羨ましいんだ
「よっしゃユーマ 朝飯は食べ終わったな じゃあ早速村長の家に向かうとするぞ 村長の家はこの村で一番でかいから目立つと思うが迷わないようにちゃんとついて来いよ」
うんガントさんもいい人だよなぁ
まぁお似合いかな
「わかりました 行きましょう」
そうして俺とガントさんは村長の家に向かって歩き出した
気のせいだろうか 昨日は俺怪しいやつでもみるかのように見てきたひともいたのに 今日はそんなことはない むしろ好意の目でみてくる人がおおいようなきがする きのせいかもしれないけどな
そんなこんなしているうちに俺達は村長の家に着いたようだ
たしかにでかい
「よし着いたな まぁお前なら大丈夫だと思うがあまり変な行動はとらないようにな 頼むぜ」
「わかりました」
そうして俺たちは村長の家にはいっていった
家の中も広い 部屋がなんこもある
そして村長さんがいる部屋についた
ガントさんが
「村長 連れてきたぜ こいつが盗賊たちを倒したユーマだ!」
ということはこの老人がこの町の村長だろう
どうやらこの部屋には村長しかいないようだ
大きな部屋で奥に扉がひとつある
「はじめまして 俺は佐藤悠馬といいます ユーマとお呼びください」
村長が口をひらいた
「よくきてくれた ワシの名前はゾンガという
ユーマ君の知っている通りこの村は盗賊に襲われた
2人はとらえることができただ3人は逃がしてしまってな
町中は不安でいったぱいだった
そこで君がにげたものを倒してくれたとガントから報告をきいた
本当に感謝しておる ありがとう」
普通に礼をいわれた
しかしさっきからなんかきになるな奥の扉
なにか視線じゃないがなんていったらいいのか気配みたいのを感じる
思い切って質問してみるか
「いえ 当然のことをしたまでです
ところでゾンガさん なにか奥の扉から変な気配がするのですが
気のせいでしょうか」
それを聞いた村長は一瞬驚いて次の瞬間にはふっと笑みを浮かべた
そして
「おいグレース 気づかれてるみたいじゃぞ! でてきたらどうだ!」
次の瞬間奥の扉から大剣を背負った大男があらわれた
前たおした盗賊のランドよりさらにがっしりとした体をしている
そのグレースとよばれた男が口をひらいた
「まさかばれちまうとはな 俺の名前はグレース
一応気配は消していたつもりなんだがな
やるな少年!」
少年って・・さすがになくないか
「あの・・俺はユーマといいます・・
それと俺は25歳です 少年と呼ばれるは少し・・」
そういうとグレースさんは少し驚いたようだった
「なに! その顔で25歳だと! まったく信じれないな!
しかしそれが本当ならすまなかった これからはユーマと呼ばせてもらおう」
素直に謝ってきた うむ許そう!
じゃなくて
「いえ大丈夫です慣れていますので あと本題なのですがあなたは何者なのでしょうか? 」
そう俺が質問すると答えはすぐに帰ってきた
「ああ 俺の名前はグレース この町の警護をしていたランクBの冒険者だ!」