第14話 肉
さて・・と
ラビッツを食べることにした俺だがまずはやることがある
「まずは火をおこさないとな、
さすがにこれを生でたべる勇気は俺にはない。」
まずは洞窟の焚き火の跡があったところまで歩こう
あそこならある程度の広さがある
たとえここが洞窟でも焚き火できるだろう、多分・・・
そうして歩いていくとすぐ奥についた
「よし・・ここでやるか・・」
そうして俺はアイテムボックスから
大量の木と葉っぱのようなものを取り出した
「よしいっぱいあるな・・まずは準備だ
前にテレビでみた情報だと一番したに葉っぱを大量にしきつめて、
次に細い木の枝をおく 次に中くらいの木の枝
そして最後に太い木の枝をおく
こうすることでたしか燃えやすくなるはずである
俺の記憶が正しければ・・だが・・」
あとは木の向きなども重要だといっていたが
さすがにそこまで詳しくは覚えていない
よし これで準備は完了だ あとは火をつけるだけ
「火かぁ このまえファイアボールをつかったときは
威力が強すぎてすべて黒焦げにしてしまいそうな火力があったが
うまく調整できるだろうか・・まぁまずはやってみるか!」
前のファイアボールはたしか野球ボールくらいの大きさだった
それであの威力だ・・とりあえず小さく小さくである・・
ただ木を燃やすだけだ・・ならイメージする大きさは
パチンコ玉ほどの大きさでいいだろう
よし・・・イメージは固まった
「いくぞ! ファイアボールゥゥ・・」
手の平からものすごく小さい火の玉が出現した
よし! これならいける 燃やし尽くすことはないだろう
次に火の玉をゆっくり優しく焚き火用の草木に近づけていく
ゆっくり・・ゆっくりだ・・少し火が付くだけでいい
そして
見事 草木に燃え移った!
「よし! 成功だ!」
手のひらに残ったパチンコ玉型ファイアボールはすでに用はないので
ぐっと握りつぶす やはり熱さは感じなかった
「あとは火が消えないようにしないと!」
最初の小さな火は少しの風で消えてしまう恐れがある
しかしここは洞窟、しかもかなり入口から離れている
ここなら風が入り込んでくる心配もほとんどないだろう
「よし火が少し強くなってきたぞ」
火が安定してきたら次は逆に風が必要になる
俺は必死に手であおいだ
数分たって火が全体に回り始めた! これでとりあえず安心である
「よし!あとは火が弱くなってきた場合木を追加でいれたりするくらいだ!」
次は食材の用意だ
「アイテムボックスからラビッツをだしてっと」
普通なら解体して細かくし木にさしてゆっくりと焼いていきたいとこである
しかし当然ながら俺は生き物の解体などやったことはない
そうなると方法はひとつ・・である・・
「仕方ないな・・たのむラビッツよ黒焦げにはならないでくれよ・・・」
俺はラビッツを丸ごと焚き火のなかにぶちこんだ
一瞬炎がぶわぁっと盛り上がり若干心配になった
「おいおい頼むぜ! ラビッツ様根性みせてくれよおおおおお」
俺は適度に炎を調整しながら祈り続けた
数分後
肉の焼けるいい匂いが空間んい充満しはじめた
「おおお! もういいんじゃないかこれ! いいよな!
よしとりだそ・・・どうやって取り出すんだこれ・・・」
取り出しかたを考えていなかった・・
どうかんがえてもあの焚き火の中に手をつっこんでとるのは無茶だ・・
やけどじゃすまなくなっちまう・・
「どうするか・・・仕方ない・・長めの枝でなんとか取り出してみるか」
数分後なんとか取り出すことに成功した
「よしよし何とか取り出せた・・
少し手間取ってところどころ焦げているがまぁ仕方がないだろう
むしろ全体黒焦げにならなかっただけ万々歳だ・・
さて・・・問題のお肉ちゃんだが・・・これ」
ごくり・・正直めっちゃうまそうだ
焼いたばかりなので湯気が体中からでている
匂いも抜群にいい! 牛肉の焼いたときのようなにおいがする!
「これは・・・我慢できないな・・」
そうして俺は我慢できずその身にかぶりついた
噛んだ瞬間口の中に肉汁があふれ出す
決して硬すぎず柔らかすぎずちょうどいい噛みごたえ
こいつは・・・
「うめええええええええええ!!!!!
なんだこれ! 腹が減っているのもあるがいままで食べた中で
一番うまいかもしれないぞ!!!」
俺はあまりのおいしさに無我夢中で食べ続けた
数分後
そこには骨しか残っていなかった・・完食である
「はあああああああ、まじでうまかったあああああ
パプゴもうまいがやはり肉は違うな!
体中が活性化するようなうまさだ!
元の世界にもし売っていたら買いにいくレベルだなこれは」
引きこもりの俺が買いに行くレベルなのだ うまさがわかるだろう
実際はじめて異世界にきて一番感動したかもしれない!
「くうう 今日はもう満足だぁあ 腹も膨れたし
焚き火消して寝るかーーー」
さて焚き火どうやって消そうかな
水があれば手っ取りばやいんだけどなぁ
「こう・・アクア! なんつってな!・・」
次の瞬間焚き火の上からバシャアアアアンと水が降り注いだ
量にするとバケツ一杯ぶんくらいだろうか
焚き火はきれいに消えた
「・・・・・やったぜ」