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花涼祭


「アンナ!早く早く~」


「お待ち下さい!ちゃんとショールをおかぶり下さい!」

只でさえ目立つお顔立ちなのに!

私が言うのはなんだがアレクシアお嬢様はとても美しい

奥様ヴァイオレット様と旦那様ダリア様の良いとこどりだ


特にヴァイオレット様は社交界の花と呼ばれ青薔薇の君と二つ名まである。それに長女であるレティシア様も恐ろしく綺麗な方だこの一家そろって社交界に顔を出せばちょっとした騒ぎになるくらいだ。


「アンナまだ~?」


「え!考え事をしてました。すみません!では行きましょう!」


使用人用の通用口から抜け出し街に降りる。

屋敷は街から少し離れた小高い丘にあり見晴らしがとてもよい!坂道を降りながら街の中心の方が賑わっているのがわかる。

少しずつ街に装飾がちらほら増えてきた


「アンナ見て!あの装飾は初めて見るわ。来年はあの装飾を

飾りましょうよ。」


「そうですね。あのような装飾は私も初めて見ます!最近の流行りですかね」


初めて見るものに心が踊るわ!

やっぱり無理を言ってでも来てよかった。

いよいよ街の中心に近付いてきて人の数も多くなり

歩くのにも一苦労だ。


「ねえアンナあれは何?みんなが食べているのをよく見かけるけど………」


「あぁ、あれはパンズと言って薄くのばしたパン生地に肉やポテト、チョコレートなどの好きな食材を包んで揚げた物です。庶民には人気のグルメですね!」


「美味しいの?」


「お召し上がりになりますか?」


「イイの?本当に?」


「えぇ、お嬢様が食べたいのでしたら!」


「すみません!二つ下さい。」


「あいよ!2つで40ピスね」


アンナがパンズをかってきてくれた

初めて見る庶民のグルメ恐る恐る口にする!


「まぁ!なんて美味しいの!生地はサクサクで仲の具は野菜とお肉!この世にこんなものがあったなんて感激よ!」

衝撃だった!庶民はこんな美味しいものをいつも食べているんだと思うとうらやましかった!


「気に入って頂けて良かったです!」


アンナはクスクス笑いながらそう言った!

観るもの触れるもの全てが私を魅了してやまなかった。

華やかなパレード迫力あるサーカス団のショー

見納めとなる春の花たちが所せましと並べられた道

全てが夢のような数時間だった。


「では、お嬢様そろそろ!」


「えぇ、帰りましょうか。とても楽しかったわ!ありがとうアンナ。」


「どういたしまして。」


そして私たちは家と戻り始めた。






ーその頃邸宅てはー

 




ダリアは思いのほか仕事が早く片付き家に戻ってきた。


「お帰りなさいませダリア様!」


「うむ、留守中誰も訪ねてきてないか?」


「はい、ただアレクシア様宛てにお手紙と贈り物が何個か届いております!」


「そうか、手紙は私の部屋に贈り物は中身が安全であればアレンの部屋に!あとヴァイオレとアレンを呼んできてくれ!大事な話がある!」


「かしこまりました!」


ダリアは二階の書斎に行きアレクシア宛ての手紙の中身を確認して2人を待った


数分後


コンコン


入ってきたのはヴァイオレットだった。


「お帰りなさいダンお仕事お疲れ様でした!」


「ただいまヴァイオレ風邪は良くなったか?」


「えぇ、すっかり良くなりました。」


「それはよかった」


コンコン

再び扉が叩かれた


「ダリア様オズマでこざいます。」


「入れ!」


「どうした?」


「それがアレクシア様のお姿がどちらにもなく侍女のアンナも居ないようなのです!他の者に確認したところ部屋で勉強するので邪魔をしないように!とおおせつかったそうで……。」


「誰か居場所を知っている者はいないのか?」


「もしかするとアンナと仲のよいイザラなら何か知っているかもしれません!」


「よしイザラを呼べ」


そして呼ばれたイザラはダリアの追求に逆らえず

華涼祭に出掛けていることを話したのだ


そしてダリアは迎えの馬車を手配させた

アレンはアレクシアの愛称です!

レティシアはレティー

アンナはアン

ヴァイオレットはヴァイオレ

ダリアはダン

となります!

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