8/21
祭り
ゴホゴホッ
なんでこんな日に限って、体調を崩してしまうんだろう…。
部屋の窓からは、花火の音が聞こえ、人々のにぎやかな声が聞こえてくる。
たのしそう…
私は結局、また参加できないのね。
そう思うと涙が出てきた。
コンコン
私は涙をぬぐった。
『失礼します…。
ルイ様、体調はどうですか?』
「だいぶ良くなったわ。
…キルト、ゴメンね。
せっかくドレス作ってくれたのに…。」
『…ルイ様、気にしないでください。
[タンタラタンタンタッタァー♪]
・・・ぁ、ダンスが始まりましたね。』
「え?…本当だ …」
『…ルイ様、
私と、踊っていただけませんか?』
「え?」
『嫌ですか?』
「嫌じゃないわ、
私、踊ったことないの…。」
『・・・それでは、私がサポートいたします』
「踊れるの?」
「はい」
『じゃあ、よろしく』
「はい。よろしくお願いします」
そういうと、キルトは手をさしだして
ペコリとすると、
私の手をつかんで踊りだした。
キルトに引っ張られるように、私は踊った。