新しい世話係2
『ルイ様、部屋を掃除しておきました。』
「え…」
『前よりだいぶキレイになりましたよ!!』
確かに…
ホコリのたまっていた床はピカピカになっているし、
少し見にくかった窓は、透明ですごくきれいに見える。
「…すごいわ!!ありがとう、キルト。」
『喜んでいただいてうれしいです』
すごい…
ホコリだらけだった部屋がうそみたいにピカピカだわ…
キルトが世話係になって一週間。
本当に楽しい。
今まで、話し相手はアンリさん(世話係)しかいなかったし、
アンリさんも仕事があるからすぐに帰ってしまっていた。
でも今は、キルトがいる。
兵士であるキルトは、ずっと私と一緒にいてくれる。
『…さま!!…ルイ様!!』
「……っあ、ごめんなさい、聞いてなかったわ。」
『どうなさりました?
ボーッとして。』
「なんでもないわ、少し考え事をしてただけ。」
『そうですか。では、話に戻りますね!!
もうすぐ、街でお祭りが開かれます。』
もう、そんな時期に…
『…実は、少しだけならばれないように外に出てもいいと、陛下に言われました。』
「…ほんとに?」
『はい!!』