新しい世話係
小さな窓から明かりが私の体を照らす。
まぶしさで私は目を覚ました
朝だ。
起きようとすると、何か物音がした。
ガタガタッ
「…っ!!!」
誰かいる?
「…だぁれ?」
『!!』
私の声に反応し、振り向く。
男の人だ…。
『すみません、起こしてしまいましたか?』
「えっ?あ、いや…」
急に聞かれて、あいまいに答えてしまった…
それにしても、彼は誰?
上手く理解でいない私に気づき、男が話し出した。
『ああ…そうでした…申し遅れました、
私は今日からルイ様の世話係になった、キルトです。
どうぞキルトとお呼びください』
キルト…
「私でいいの?」
『え?』
「私には、もう世話係がいるし…それに、世話係なんて必要ない…。」
『どうしてですか?
あなたは姫です。もしものことがあっては大変なのです。』
「それでも…」
『私は、あなたを守るために世話係になったのですよ?』
「…私は、姫だけど…身を隠しながら生活している姫よ?」
守られる必要なんてない…
『…だからなんですか?
関係ありませんよ!!
あなたは、この国の大事な姫です!!』
・・・
「キルトって、変わってるのね…」