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訪れない喇叭を待つ者よ。

作者: 竹巣 世虫

 悪魔は黒いと誰が言った。天使の羽は白く、美しい羽毛のようだと誰が語った。


 神が自身の姿を模して人を創ったのではなく、人間が自らを神とするために自身の姿を模造した絵画を描いたのだ。


 バベルの塔は神の権能を語り示し、畏怖に依る統制を謀ったのではく、人の素晴らしさは神にすら届くと、自らの力を誇示するため語り継がれた嘘に過ぎない。


 宇宙は地球を中心とせず、獣たちは汚れた命ではなく、死後に神々の元に導かれることは無く、罪は実在せず、肌の色で人権は上下せず、穢れも清さも人には付随せず、生まれで人は決まらず、敬虔であろうと神は救わず、終末は訪れず、現世は苦行の連続ではなく、教えは絶対ではなく、肉や魚を食べても人は呪われず、言葉に物事を左右する力はなく、人が天候を祈りで変えることは出来ず、キリストは復活せず、神は人を救わない。


 人を救うのは、また人である。神はただ童話と聖書の中でのみ存在し、人の希望と欲望によって飾られた姿をしている。


 よく見て欲しい。美しく清純な姿の裏には、醜悪で肥えた人間がいるのみだ。



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