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THE ORION  作者: 黒羽感類
Season Two ダヴィ編
69/72

玉座の二人

オリオンとアネッテは廊下を歩いていた。

「みんなどこ行ったんだろ?」

「さすがに廊下曲がるだけで、はぐれるなんて思わなかったよぉ」

廊下の先に大きな扉があることに気づく。

「ねぇ、オリオン。これって」

「ああ。絶対中にいるだろ。怪報」

オリオンとアネッテは二人で協力して扉を押すと「ゴォン!!」と扉が開いた。





部屋の中は明るく、かなりの広さで、怪物が暮らしていたのも頷ける程だった。

部屋の奥には金色に光る椅子が一つあり、そこには一人の筋骨隆々の男が座っていた。

そしてその傍には青年か一人椅子の台にもたれて立っていた。

男は言う。

「よぉ。来たか。待ってたぜ」

「待ってた?」

「ラビュリントスの扉が開くのを感じた。ここにいるとラビュリントス内のことがなんとなくだが、感じ取れる」

「そうか。なら、俺たちが何をしに来たかもわかるってことか?」

「ああ。もちろん。オレたちに殺されに来たんだろ」

「あんたらが強いのは知ってる。でも、俺たちの仲間があんたらの仲間を倒しているはずだぜ」

「まぁ、確かにそんな感じがラビュリントスから伝わってくるなぁ」

その言葉にオリオンとアネッテは安堵した。

はぐれた三人が敵と相対し、勝利を挙げていることを間接的に理解したからだ。





「なら! 戦おうぜ!」

「でもなぁ、ガキだしなぁ」

すると椅子の台にもたれていた青年が言う。

「なぁ、バシン〜。オレはやりたいなぁ〜。早くアレを試したくてよぉ」

男は言う。

「リリウカ。早まるな。こんなガキ共、試す価値もない。ぶん殴って終わりだ」

「でもよぉ〜。他の怪報やられちまったんだろぉ。ラビュリントス内で試し撃ちしてから外にでるっていう作戦もできないぜぇ」

「そうだなぁ。今後こいつらみたいなバカがラビュリントスに入ってくる保証はないしな」

「だろ! だろ! やろうぜ! やっちまおうぜ!」

「よし。わかった」

「やったぁ!」

「だが、条件がある。まずはアレを使わずに戦え」

「ええ。なんでぇ?」

「アレを使わずに戦って歯応えのある連中なら使う。そうでなければそのまま殺してしまいだ」

「ええ」

「わかったか? 守れないならオレが一人で殺す」

「わかった! わかったよぉ!」





二人の会話を聞いていたオリオンとアネッテは言う。

「もういいか? 早くやろう」

「どのみち私たち、アナタたちを倒さないと帰れないので」

筋骨隆々の男バンシ・マシルは椅子から降りる。

「それで。オレの相手はどっちだ?」

オリオンは言う。

「俺行っていいか? アネッテ」

「いいよ。私はあっちの相手する」

アネッテは青年リリウカ・レウを見る。

リリウカの横には大きな斧が立て掛けてある。

(多分、あのリリウカ?って人のだよね。新技の試し撃ちにピッタリ)





オリオンとアネッテは部屋の中で左右に分かれた。

二人と同じようにバシンとリリウカも分かれた。

オリオンはバシンとアネッテはリリウカと向き合った。

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