死霊の運び屋

「忘れない、──君たちの『命』を」

人は死後、その人間の人生において最も重要な事柄についての記憶を喪う。
ソレを喪ったままの人間は理性なく現を彷徨う屍者へと変わる。
死者に憑依し記憶を見ることが出来るガイアとテセロは、屍体を安らかに眠る死体へと、人を正しい死へと還すために、今日も奔走していた。
それ即ち、肉体に遺った記憶を基にソレを取り戻すこと。
欠けた記憶、秘めた葛藤、死者の足跡。
多くの死を見届けて、果たして、遺された者達に継がれるモノはあるのだろうか。



頻繁に改稿されます。基本的には誤字の修正なので物語自体に変化は無いはずです。