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07 マリオネ


 最近、いい感じの冒険が、できていないのです。


 領主さんから、今はお勉強優先って言われちゃって、ニケルちゃんとはしばらく前から会えていません。


 スズナさんたちとも、なんだかご無沙汰な感じです。



 今日もギルドにも行かないで、ニィニとふたりで、おうちで退屈気分。


 ふたりきりなんだけど、いちゃいちゃ、じゃなくて、うだうだ、って感じです。


 こういう時って、幼なじみはちょっと不利、かも。



 そんな時、突然のメッセンジャーボーイ。


 なんと、セシエラさんからの緊急の呼び出し!


 ニィニとおばさんといっしょに大急ぎでセシエラさんのお宅に向かうと、すでにみんなが全員集合。


 お久しぶりです、スズナさん、フラットさん。


 おや、なんでゴンザも?


 領主さんのところの執事のセバルさんが、大至急でみんなを集めたみたいです。



 って、呑気に挨拶なんかしてる場合じゃなかったよっ。


 緊急事態は、なんと、ニケルちゃんが、行方不明!



 おっとりおしとやかなのに誰よりもしっかりもののセシエラさんが、


 あんなにも慌てていて、今にも泣き出しそう。



 おばさんとスズナさんが、セシエラさんを落ち着かせてくれました。


 ニィニがおばさんを連れてきてくれて、本当に良かったよ。


 そして、ようやく聞けた、詳しいお話し。



 領主のバルモルトさんと大げんかしたニケルちゃんが、お部屋に閉じこもっちゃったのは、昨日の夜。


 お屋敷の人たちがニケルちゃんがいなくなったことに気付いたのは、今朝早く。


 あの警備厳重なお屋敷から、どうやって抜け出したのかは不明。


 今も、衛兵さんたちが街中を全力捜索中、緊急依頼を受けた冒険者さんたちが街周辺を全力探索中だそうです。



 ようやく今ごろになって呼び出された私たち。


 セシエラさんも、ついさっき知らされたばかりだって。


 でもね、私たちがニケルちゃんと会えなくなったのは、けっこう前。


 そもそも、お勉強優先でニケルちゃんと私たちの冒険を禁止したのは領主さんでしょ。



 案の定、親子げんかの原因は、それ。


 って、なにそれっ、マクラちゃんとも会わせないなんて、最低!


 ニケルちゃんが怒って、あたりまえだよっ。



 むっちゃ怒っちゃってる私を、セシエラさんが優しくたしなめてくれた。


 今は、ニケルちゃんを探す事に、みんなの全力を、お願いって。



 あったりまえだよっ、セシエラさんっ。


 速攻でニケルちゃんを探し出して、


 あのわからんちん領主パパに、


 私たちチームニケルの絆のチカラッ、


 見せつけてやるんだからねっ!



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