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シンエヴァ ネタバレ感想

作者: コウチマン

映画を見ている時俺はずっとポルナレフ状態だった。

綾波レイが田植えをしていた。

何を言っているのかわからねーと思うが俺も何を観ていたのかわからなかった。頭がどうにかなりそうだった。全然シンでも新世紀でもない。寧ろ前世紀に後退していた。

ビルを地下から生やしたり、エヴァ作れる科学技術がありながら何故肝心な食料生産は退化しているのか?

飛行船よりそっちをどうにかすべきだ。てっきり凡庸人型農耕機位はあるのかと思っていた。兵站は軍事の要である。


ネルフの人員はゲンドウと冬月しかいないのにどっから大量の兵器が湧いてきたのか?

沢山いる綾波に作らせたのか?いやあの木偶の棒はスパナすら何かわかんなさそうだ。出来るわけがない。

まるで彼岸島である。


そして手だけのエヴァ。なんだろう。手が一杯なのに凄く手抜きに感じた。


ラスト槍でやり直すとかミサトが唐突に言い出し特攻する。誰も「司令官が死んだら誰が皆を導くんですか!」とか「僕が代わりに行きます」とか誰も言わない。人望ねぇ…。

唯一黒モブ姉ちゃんが「私も一緒に行こっかな」とか言っただけである。連れション行こっかなみたいな軽いノリだった。反対されたら秒で取り下げた。オメー絶対最初から行く気無かったろ。

どの世界でもセーラームーンは死ぬ運命らしい。


唐突に始まったシンジの精神世界。

突然ゲンドウは自分の黒歴史、妻への想いを赤裸々に息子のシンジに告白、勝手に気持ち良くなって嫁とsexして成仏した。そして始まるシンジとの個人面談。死んだ筈のカヲルとかも何の説明も無く面談に参加する。面談を終えた者達は何か気持ち良くなって浄化された。ついでに全てのエヴァも成仏した。


兵站を軽視し特攻と精神世界。まるで大日本帝国軍人の様だ。マジで前世紀である。


そんで何か世界をやり直しておっさんになったシンジはマリとイチャイチャしてセクハラ発言して実写の宇部新川駅を写してエヴァ完!


俺は山口県で6年暮らしていた。山口県民にも派閥があり、下関出身の奴は下関が山口の中で1番都会だと思っており、宇部出身の奴は宇部が山口の中で1番都会だと思っている。


ラストの演出は下関派に対する宇部派の庵野監督のマウントだろうと俺は思う。

恐らく山口県民以外には何故唐突に糞田舎の寂れた駅が映ったのか全く理解不能な演出だろう。

山口県民じゃなかったら見逃しちゃうね!


しかし県庁所在地に新幹線が止まらず汽車ぽっぽが止まる明治維新から進歩して無い県、それが山口県の現実である。萩市、角島、鍾乳洞は一度見る価値はある。岩国は広島の植民地で、自他共に山口県民だと思っていない。岩国市民は俺たちは広島市民っちゃ!って思っている。だから錦帯橋は山口の紹介の際は省く。


宇部市は工場しか無い。聖地巡礼はお勧めしない。

強いて言えば近くの山口湾は干潟で夏にはカブトガニが現れる。しかし悲しいかな山口県民はその希少価値に気付いていない。


少々脱線した。

所詮明治から進歩していない山口県民に新世紀を描くのは無理だったのかもしれない。

大半のファンはシンジと誰がくっつくかとかじゃ無くてシンジが厳しい現実にどう立ち向かい行動するか、それによるシンジの成長譚が観たかったのではないか?少なくとも俺はそうだった。


物語は過程が全てであって、いきなり幸せになりました!ではついていけない。日本の漫画は精神世界でどうにかして何とかなったみたいな展開が多いがそれは非常に陳腐でつまらない。何故ならリアリティが無いからだ。現実は頭で思っているだけでは1ミリたりとも動かないのだ。

ハッピーエンドはエンタメの基本ではあるが、過程が面白ければ悲劇的なエンドでも良いのだ。

悲劇的かは意見が分かれるがそう言う点でも「あしたのジョー」を超える漫画を俺は見た事が無い。

あのラストは伝説となった。

エヴァのラストはテキトーな女とシンジがくっついて終わり。神話には程遠い。


シンジは元々主人公に相応しい作中1番立派な人物だったが今作でより一層それを感じた。唯それは世界を変えたからとかラスト軽口で冗談を言える様になったからとかでは無くアスカへの対応だった。


Qでアスカがシンジに怒っていた理由は何と破で侵食型使徒にアスカが侵食された時にシンジが何もしなかったからだった。


これは逆恨み以外の何物でもない。シンジは何もしなかったのではない、出来なかったのだ。あの時アスカは使徒に侵食され操られ完全にシンジを殺しにきてた。余程戦闘力に差が無いと殺しにきている相手を傷付けず制圧する事は出来ない。更にパイロットを傷つけず乗ってるコクピットのカプセルを取り出す必要がある。

万一この神業を達成したとして使徒に侵食されたコクピットは普通に考えれば人員ごと廃棄、破壊するしかない。何しろ相手はウイルスの様な侵食型の使徒なのである。

この四面楚歌の状況においてシンジはアスカを殺す位なら自分が死ぬ選択肢をした。


アスカはよくもまぁシンジを批判出来たものだ。ガンジーでもシンジの立場なら助走をつけてアスカを殴るだろう。

なのにシンジはアスカの身勝手な心中を察しつつ、一切抗弁せずゲンドウとの決戦へ向かうのである。

「馬鹿って言ったら自分が馬鹿」俺もよく幼稚園児の頃保育士さんに言われていたが、保育士さんの言う事は正しかったんだなぁとしみじみ思った。

アスカは作中1番の馬鹿であり、ヒロインの資格は無い。ケンスケが気の毒だ。


破でゲンドウは憤るシンジを子供の駄々扱いしたが、蓋を開けてみれば作中を通してゲンドウが行った企み、人類補完計画は失った妻にもう一度会いたいと言う全世界を巻き込んだ駄々だった。


ミサト以下全ての大人はシンジよりずっとゲンドウの側にいながらそれに気づけずゲンドウからシンジを引き離し対抗する絶好の機会を逃しQに繋がる悲劇の後押しをしてしまった。


そしてQではその事を詫びるどころかわざわざ起こしたシンジの首に爆弾を巻いた。


結果シンジはかけがいの無い友を無残に失いトラウマを植え付けられたのである。

シンジはミサトに対して今作でその事を一言も責めず寧ろほぼ皆無な自分の非を詫び、親の不始末を片付けに行くのである。


シンジはキリスト、仏陀以上の聖人と言っても良い。

ただ視聴者たる自分は三時間終始イライラさせられた。主人公がここまで凄いのに腹が立ちスッキリしない話はエヴァ位だろう。


思うに庵野監督はあまり脚本家としての才能は無いのではないか。ナディア、ゴジラ、ウルトラマンヒット作何れも元々のモデルがある。完全なオリジナルでヒットを飛ばしたのはエヴァだけなのにこんな漫⭐︎画太郎の様な雑な終わりにしか出来ない様ではそう思わざる得ない。

唯これ程糞脚本でも眠くならなかったのは映像演出の力量を感じさせた。



エヴァは島本和彦に脚本を書いて貰え!

彼なら適度にへたれでやる時はやるシンジを描いてくれるだろう。アオイホノオとか書いて過去を振り返る暇があったら会社を辞めてヒーローカンパニーの続きを書け!




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