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祭りの後、夕闇懐かし灯籠

作者: なと

黄昏、陽炎、蜃気楼、白昼夢、夏の頃。

懐かしい想い出に浸って…

めくるめくなとのネオロマネスク的幻想をご覧ください。

夏の風。宿場町にも夏が来ました。うだるような夏、したたる汗、水槽の中の金魚、サイダーの味。廻る扇風機に、黒い影。今年も、お盆の季節です。施餓鬼。お布施をしたら、しっかり祈りましょう、線香の香りに、ふ…と、黒い影が消えてゆきます。荼毘の秘法。


家の蔵の裏に、墓がある。昔飼っていた金魚の墓だ。いくつもある。夕暮れ時、黒い影法師が、それを見つめていると、哀しいかいと聞いてくる。郷愁的になる、秋の風。切なさとは、懐かしさの狭間にある悲しみかもしれない。過去の想い出は、時に堕ちるように、己を苦しめてくる時がある。


祇園の言い伝えに、顔の焼けただれた芸者さんが、京都の町を彷徨い歩く、という恐ろしい怪談話がある。ほかにも、娶ると一族がみな死んでしまう、芸者の一族がいるとか…美しさには毒も死もあって、櫻の木のように華やかに誘うのかもしれない。なまめかしい掌の櫻の花弁。


街道沿いのお地蔵様。昔、火事があって、人が亡くなったのよ。踏切の傍の、お地蔵様。交通事故ですか。そこは出るという。魔の踏切。でも、なぜか、黄昏時、逢魔が時に近づきたくなる。魔物は、呼ぶ。鬼やらいが、あの角で此方を睨みつけている。近寄るな。彼岸の頃、お地蔵様のとなりには彼岸花。

こういうのもいいかと思い。

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