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ダリア戦記   作者: 獨國薯夫
始まりの予感
9/15

連絡

「それで、馬鹿なマーラニアの会長が死んだところで問題はなかったはずだろう?どうせこっちから派遣している魔術使がいるんだ。それが、殺されたって。何があったんだい?」


「ニコライ・ドミトロフこの名前に聞き覚えは?」


「協会襲撃事件の唯一の生き残りだろ。」


「はぁ、だれからその情報を得たのか知りませんけど。」


「知ったところでどうにもならないわ。」


「とにかく、ニコライは投獄されていました。しかし、日時は不明ですが、投獄されていた刑務所で、非魔術使である反政府勢力の革命戦線が、そこを襲撃しました。」


「そうかい。」


「襲撃後、ニコライと、他の容疑で収容されていた孤児たちが行方が不明に。」


「そして、8日未明あなたに緊急の連絡をした昨日にこちらが派遣した、会長代理も、どこかへ消えました。」


「なぜ、エルゲンは何をしているの?」


「それが、その動向も不明でして。」


「死んだの?」


「エルゲンは権力もないただの駒に過ぎなかったので、連絡ルートが少なくこの一件ですべて不通になりました。ですから、安否がわかりません。」


「馬鹿ね。一応一国の首長なのだからしっかりの見とかないと。それで、革命戦線ってのは一体何者なんだい?」


「わかりません。ただ情報によると、クラスニャ・ルナと名乗る人物が、革命戦線の名を用いて、今朝生き残った協会の一人に電話をかけてきました。性別は不明ですが、革命戦線は、非魔術使とともに月影教の教えの下、魔術の世界支配を望んでいるようです。」


「なんで月影教がかかわっているんだい?まさか、革命戦線は月影教の魔術結社なのかい?」


「わかりません。しかし明らかなのは、月影教がかかわっている以上そいつらは人外の集団であるということです。」


「....月影教は、何か言っているのかい。」


「アメリカの本部は相変わらず、だんまりです。とにかく、革命戦線の実態をつかむため、ルーマニア魔術協会から海を渡らせマーラニアで活動させていますが、まったく同行がつかめません。」


「馬鹿な。協会が潰れたことなんて大したことないんだ。ただ、ダリアの息のかかった代理がやられるなんてことは、絶対にありえない。そもそも、月影教は太陽教の支配下に置いていたんじゃないのか?」


「えぇ。24時間監視しています。今のところなんの兆候も出ていません。ですから、月影教を利用した第三者によるテロ可能性も。」


「もしそうだとして、魔術協会の工作員を屠れるわけがないだろ。あいつらは昔から太陽教の統一を崩そうと画策してきた。太陽教の教えに反することはすべてやってきた連中だぞ。孤児院の人外だけじゃない。非魔術使とも関わっている可能性だってある。」


「えぇ。私たちも黙ってはいません。そもそも、数千年と続いてきた魔術使と非魔術使と関係を、こんな簡単に崩されるはずがありません。現時点で我々に届いている情報は以上です。エルゲンたちが動けるのかはわかりません。一応魔術使ですが彼はもう年ですから。エルゲン直属の正規軍の静観も、今回はテロリストだという革命戦線が相手ですからどうでるか。」


「とにかく革命戦線が何なのか調べなければいけないね」

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