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サタンクローズ〜魔王が転生して人間に〜  作者: 白石 月
第一章 全て始まりにすぎない
1/19

プロローグ〜終わりと始まり〜

初めまして! 白石 月です。

初投稿となるこの作品。

自分の中では結構いい出来だと思ってます。

是非とも読んでみてください。

〜毎日投稿〜

魔王の俺は今、大量の血を浴びた。

 

 大好きな妹の血を……。

 

 そして妹はこちらを向いて微笑む。まるで何かを成し遂げたかのように。

 俺の顔面は血と涙が入り混じる。

 

 こんなの認めたくない。だが今起こっている出来事は紛れもない事実である。

 炎の槍は妹の体を貫いて俺の顔面の寸前で止まっている。

 

 そして炎の槍が消えた時と同時に、俺の妹は俺の方に倒れる。荒い息をたてながら妹は、最後の力を振り絞ったかのように俺を抱きしめる。

 俺はその妹を抱きしめる。俺の涙が妹の方に流れる。妹の血が俺の方に流れる。

 

 俺は妹の命で救われてしまった……。

 

 情けない自分とこの運命を、俺は認めたくない。

 

 なぜこんなことになったのか。それを今から遡るとしよう。


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